【安元洋貴】好きで何が悪い！！2

episode59 ページ33

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安元side


壮馬と甃井さんはたぶん、そういう関係になるだろう。2人は随分前から仲がいいみたいだし。


2人ならきっと上手くやっていけると思う。



「……安元さんはそれでいいんですか？」


「ん？それでいいって？どういうこと？」


「いや、壮馬と甃井さんが付き合うこと。いいのかなぁって」


「いいに決まってんじゃん。……あんな美男美女のカップル応援しないわけないでしょ？」



その方が彼女にとっても幸せに決まってる。あの時から色々考えて、やっぱり彼女には俺は似合わないと思った。だからあの時抱いた気持ちは胸にしまって、墓場まで持っていこう。


大丈夫。諦めるのは慣れてる。




「…んー、じゃぁ質問をかえます。甃井さんと壮馬がキスしてた時、どんな風に思いました？」



「どんな風に…どんな風……に」



あれ？上手いこと江口に返してやろうと思ったのに言葉が出てこない。考えれば考えるほど心臓の鼓動がうるさくなった。


「そう思うってことは、俺はそういう事だとおもいますよ」


「まだ何もいってねぇけど？」


「顔で分かります。安元さん、普段は顔に出ないけど今の安元さんは、少女漫画で見た主人公の顔してます」


「いや、表現が分かりにくい！！」



「いひひひっ！ま、そういうこです。俺は、諦めない方がいいと思います。自覚したなら気持ちを伝えるべきだと思います。後輩に言われて癪だとおいますけど」



「いや別に癪ではねぇよ…」



今の現時点では、俺が勝手に彼女に対してそういう感情を抱いているのであって彼女は、どう思ってるか分からない。



諦めない方がいいって言われてもなぁ。



この年で気持ちを伝える勇気もねぇよ。

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