☃️ ページ6
*＊*＊*
大粒の涙をポロポロと流しながら俺の胸の中に小さく収まった。いつもよりも暑い体温がその辛さを感じ取れる。
「うん。そうだねぇ。いたいねぇ。お薬もちゃーんと、飲んだからきっと良くなるよ？」
「ほんとぉ…？？」
「うん、たっちゃんウソつかない」
一定のリズムでぷぷの背中を叩くと鼻をすすりながら静かに泣く音が聞こえる。これはしばらく、甘えたちゃんかな…。
「ぷぷー、お布団行く？」
「やー、たっちゃん…のだっこいい！」
「うん、りょうかい」
お姫様の言うことなら仕方ない。ぷぷを抱き抱え、安心して寝付くまで背中をぽんぽんと、叩き続けた。
＊
真桜side
ぷぷの声が聞こえ、部屋の扉を少しだけ開けて様子を覗いてた。いつもあんなに元気なのに今日は顔も真っ赤でほんとに辛そう。
「ゲホッゲホッ、ゲボッ」
ぷぷが辛い思いしてるんだから私が迷惑かけないようにないと…。
「ゲホッゲホッ、ゲホッゲホッ！」
あー…しんどっ。とりあえず、ご飯まで一休みしよう…。ベットに引き寄せられるように体を預けゆっくりと目を閉じた。
＊
「ゲホッゲホッ、ゲホッゲホッ！」
眠ってしまってからどのくらいだったか分からない。
体のダルさと胸の苦しさで目が覚めてしまった。ヒュー、ヒューと胸の辺りから嫌な音がする。
「ゲホッゲホッ、ﾊｯ、ゲホッゲホッﾊｯ、ﾊｯー…」
やばい…苦しい。吸入しないと…。
吸入器を取ろうと無理やり起き上がって机の上にあるカバンに手を伸ばすれけど、力が入んなくてその場にしゃがみこんでしまった。
重力には逆らえなくて体はカーペットの上に引き寄せられていく。カーペットの毛が体と頬にピッタリくついた。
起き上がることが出来ず、どんどん苦しくなる。
「はっー…ﾊｯ、はっー……ゲボッ、ゲホッゲホッ」
やばい…体動かない…暑い…。苦しい……。
目の前もグラグラとしてきて、このまま意識失うんじゃないかと思って怖くなってくる。
どうしよう、怖い。やだ。助けて。
誰か………！！！
「…！だ、い、じょ……か！！」
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