☃️ ページ23
*＊*＊*
「おまけにお前は
「んなの、んなの知らねぇよ！！いじめられる方が悪ぃんだろ！」
呆れてものも言えねぇ。
いじめられる方が悪い？ふざけんな。
「お前、自分が弱いのを隠したいだけだろ」
「はぁ？？？」
「自分が弱くて、惨めなのを隠したくてそれでこうやって人を殴って発散させてる。自分の管理もできねぇのか。」
「ちが…俺は…」
「違くねぇ。弱い自分を認めらんねぇ、ただのクズだ」
1発に殴り返してやりたいけどそれじゃ亮平にカッコがつかなくなってしまう。胸ぐらから手を離すとそいつは力無く、しゃがみ込んだ。下っ端の奴らはそいつを気にしながらもその場から去っていく。
「二度と俺の弟に手だすんじゃねーぞ。次、手だしたらタダじゃおかねぇ」
「…俺はわ、……るくな、い…」
そいつを背に俺は亮平の所へと駆け寄った。
＊
亮平side
「亮平っ！！！」
「しょー…た、にぃさん」
安心するその声に涙が溢れそうになる。「大丈夫か？」と問いかけられ、小さく頷いた。
「こんなになるまでよく頑張ったな？殴り返さなかったんだろ？お前のことだから」
頷くと「最高だな」と、目を細めて笑いながら頭を撫でてくれる。暖かい、兄さんの手だ。
そういえば…兄さんはなんで俺がここにいるって分かったんだろう…。
「にぃ、さん」
「ん？なに？」
「なん、でおれの…場所…？」
「あー…亮平が前に写真見してくれた女の子で本の貸し借りしてる子がいたじゃん？その子が知らせてくれた」
「かのじょが知らせて、くれたの？彼女は？無事？けが、してない？」
無理やり起き上がると脇腹がズキズキと、酷く痛んだ。
「落ち着け、大丈夫。怪我もしてないし、ちゃんと無事だから」
「そっか…」
良かった。って心からそう思った。俺は守れたんだね、彼女のこと。悲し思いをさせずに済んだんた。
「とりあえず、病院行こう。その様子じゃ、けっこう痛むだろ？」
「うん、けっこう、痛い…笑」
「だろうな笑 タクシー…よりかは救急車の方がいいのか。今救急車呼ぶから。ちょっと待ってろ」
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