☃️ ページ18
＊*＊*＊
10ページってどれだけ大変か何となくしか俺には分からない。
大兄は吉田さんに言わせるとこだわりがあって、全部一人でやってるから10ページを書くのは相当大変らしい。
「もう売れっ子なんだかアシスタントさん雇いなさいって言ってるんですけどね〜」
「それでも雇わないんっすね…笑」
「そうそう、ストーリーとかキャラの表情とか好きだからこそこだわるから人とやると意見合わなくなるっ！って、あの調子で言ってました笑 ま、それが先生のいい所なんですけどね」
愚痴を言いながらいつもどこか楽しそう。
普段は大兄に注意してるところしか見ないけどなんだかんだ、吉田さんは大兄のことが好きなんだよなぁ…。好きというか大兄の漫画に惚れてる？が正しい？かな？
「この調子だと長くなると思うんでチョコケーキでもどうですか？妹と作った」
涼太が冷蔵庫で冷やしていた手作りのチョコケーキをカットして出してくれた。つやつやでマジ美味そうっ…！！
「チョコケーキ！！僕、大好きなんですよ！！」
「俺もです…！！」
「だと思いました！照くん！！やっぱり、僕たち気が合いますね。また今度スイパラ行きましょう。今度チョコフェスやるんですよ！」
って、目をキラキラさせながら〖チョコフェス〗と書かれた画面を見せる。有名チョコ店とコラボした数量限定のチョコケーキが食べられるらしい。
食べたい…限定チョコケーキ！！！
「ぜひっ！！」
「いいな、今度俺も連れてってください」
「涼太くんもぜひぜひ！人数は多い方が恥ずかしくないです！」
＊
大介side
俺って天才かもしれない…！！
あのあと、部屋にこもってなんとか今月の10ページ分完成させた。しかも、しかもよ？めっちゃ早いっ！！てっぺん回る前に書き上げるとかどーした俺？！
これで吉田さんに怒られなくて済むぞぉ！！！
「吉田さーん！！10ページ終わったよーって…」
「涼太くん、このシフォンケーキめちゃくちゃ美味しいです！」
「良かった。妹の真桜に教えて貰ったんです」
「真桜ちゃん…！シフォンケーキまで作れるんですか？！凄い…僕なんか何回も失敗してるのに…！」
「え、吉田さん。作る方もやるんですか？笑」
「照くん！スイーツ男子なるもの作るのも修行のうちですよ！」
「うははっ笑 なんかかっけぇ」
なんかすげぇー…盛り上がってる笑
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