episode134 ページ5
＊*＊*＊
安元side
タクシーから降りてずっと後ろからの視線を感じていた。誰とは特定出来ないけどもしかしたらあの時の記者の人かもしれない。
「安元さん？」
だとしたらまず、Aちゃんを俺から離れさせよう。Aちゃんに先に帰るように促して、俺は今来た道を戻った。
「おやおやおや、安元さんではありませんか」
やっぱり、あの記者の人だ。
「こんな所で奇遇ですねぇ、先程居た女性は…どちらへ？？」
分かっているのにその人はねっとりとした喋り方で俺に尋ねた。
「取材なら事務所を通して貰えますか？」
「いやいや、何をおっしゃいますか！たまたまですよ。たまたま」
「………」
「そんな怖い顔しないでください」と、記者の人は笑う。首にはカメラを下げていて、動きやすい服装。俺と壮馬の所に来た時もこんな感じの服装だった。
たまたまな訳がない。この人は、仕事しに来てる。
「……先程の女性。甃井Aさんですよね？」
「答える義務はありません。付きまとうのやめてもらってもいいですか？」
「いいんですか？素直にはいと答えて頂ければ、悪いようには書きませんよ」
「そういうの信用しないんです。俺。」
「………僕ねえ、甃井さんの大ファンなんですよ」
「………………」
「娘…と言ってもしばらく会っていないので娘と呼べるかは分かりませんが…。娘の影響で好きになりまして、彼女は本当に素晴らしい。容姿も歌声も。僕の女神となってくれる人だ。
実力派声優の熱愛報道。
しかも相手は20も年上。
いい記事がかけそうじゃないですか。
そうすれば僕はまた、この世界で輝ける」
その人の目は何かに囚われて、自分を見失っているようだった。この人は危ない。
直感でそう感じる。
「とにかく、取材は受けません」
「いいんですか？そういうこと言って」
「………どういう意味ですか？」
「彼女のこと、ほっといていいんですか？」
血の気がサァーっと引いていく。Aの所へ戻ろう。
そう思った時、「やめて！」と、怯える彼女の声が聞こえた。
「A！」
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ハナ(プロフ) - うどんさん» コメントありがとうございます😊そのように思っていただけて書いた本人としては本当に嬉しい限りです！！！宜しければ他の作品もご覧下さい🥰 (2023年4月24日 11時) (
レス) id: 04da2ae895 (このIDを非表示/違反報告)
うどん - 今日知って一気に全部読んでしまいました！ほんとよかった…！二人が結ばれるまで色んな困難があったけど結ばれてよかった！ピュアで真っ直ぐに思い合う二人の描き方が好きです。続きいつまでも待ってます。 (2023年4月24日 3時) (レス) @page29 id: e32b43a123 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - ぷかぷかまふぃん。さん» コメントありがとうございま！ご愛読頂き、ありがとうございました😊次の作品も良ければご覧になってください！ (2023年2月10日 8時) (レス) id: 04da2ae895 (このIDを非表示/違反報告)
ぷかぷかまふぃん。(プロフ) - すごく面白い作品でした！更新されるたび楽しく読ませていただいてましたありがとうございます！お疲れ様でした！ (2023年2月10日 7時) (レス) @page27 id: 863ee42606 (このIDを非表示/違反報告)
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