恋の15㎝ (ページ1)

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ﾌﾞｸﾌﾞｸﾌﾞｸﾌﾞｸ

ｼｭｰｼｭｰ

『うっわ……』

変な色の液体が沸騰していたり

何からか分からないけど変な音がする。

ここは誰にも見つからないように森の中の

土の中に存在する、じいの家

車のキーのような鍵を押すと土の床が開く

床って言ってもここからすればドア

そうすると階段が出て、じいの部屋につく

こんなところに月に一度、

実家から送られた野菜を届けにくる

森の中ではあるけど家から15分

じいは、研究者でいつも変な薬を作ってる

たとえば手が延びる薬とか

そんなのはぱぱっと作れるのに

戻す薬は一年以上も時間がかかる

一年中、手が延びて大変だったなぁ

『じい、野菜』

じ「お～、A。そこらおいとってくれ」

『はーい』

じ「Aや、ここくると中こんな缶みたか？」

青くてブドウの絵がかいた缶

『見てないけど』

じ「そしたらあの海の岩影に落としたんかなぁ」

『海の岩影？』

海はすぐそこだけど、じい滅多に行かない

行くとしたら変な実験のためね

じ「昨日、久々にそっち方まで行って
　海いったん。
　魚をちょっと実験にと思って
　そしたら実験具のこれを
　帰りにどっかで落としたみたいで」

『なんでわざわざそれを海に持ってたのよ
　てか、まずこれはなんの薬？』

じ「15㎝になるんじゃよ！」

『また変なの作って！』

まって、ブドウの絵がかいてるってことは

小さな子が飲んじゃうがも知れない

『小さい子が飲んだらどうすんのよ！
　私ちょっと探してくる！』

また鍵を押してドアを開き地上に出る

急がないと

絶対秘密のこの家のドアがしまったことを

しっかり確認して走り出す