story ５３ ページ8
それからというもの、島はお祭り状態だった。
父と母も初孫の誕生を心から祝福してくれているようで、父なんかは孫にデレデレだ。
「親父さんの顔、緩みっぱなしだな」
『ほんとにね。…ん？』
突然声が降ってきたと思ったら、隣に腰掛ける男性。
その男性に私は心当たりがあった。
「久しぶり…だな」
『うん…』
気不味い雰囲気になる。
なぜなら彼は私の元彼で今まで生きていた中で唯一お付き合いした人だから。
お付き合いと言ってもそこまで深くはいっていないが。
「子供が出来たんだな。あの四皇の倅との子か？」
『そう、カタクリさん』
「そうか…そう言えば、さっきからお前全然酒飲んでないじゃないか。飲めないんだったか？」
『そんなことないけど…子供が出来てからは極力飲まないようにしてるの』
飲めないわけではない。
ただ飲むより飲まれてしまうだけ。
決して弱いわけではない。
「そうか…なぁ、ちょっと二人で話さないか？」
『ここじゃダメなの？』
「久しぶりに会ったんだ。二人で話したい」
困ったように笑う彼を断れなかった。
私は子供たちを両親に預け、彼に着いて行った。
──着いた先は図書館。
ここは彼と私の出会いの場。
『何のつもり？』
「まぁまぁ、そんな怖い顔しなさんなって」
彼は一冊の本を手に取り、パラパラと捲り始めた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 375人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
水蓮(プロフ) - 全て読ませていただきました！とても面白くてカタクリ様にキュンキュンしています笑 応援しています！ (2022年12月25日 0時) (
レス) @page14 id: 8dbbfcfc0f (このIDを非表示/違反報告)
箱 - 面白くて一気に読んで見ました (2022年11月5日 20時) (レス) @page14 id: e97eef8072 (このIDを非表示/違反報告)
嫉妬丸(プロフ) - ティナさん» そう言っていただけてとでも嬉しいです！これからも頑張ります！！ (2018年7月13日 12時) (レス) id: 20c6fb2206 (このIDを非表示/違反報告)
ティナ(プロフ) - 嫉妬丸さんの小説大好きです！応援しています！ (2018年7月11日 23時) (レス) id: d2516c414c (このIDを非表示/違反報告)
嫉妬丸(プロフ) - mimiさん» そうですね！早く二人を会わせてあげたい！！ 嫉妬させたい！！ やりたいことが満載です！！ (2017年12月24日 13時) (レス) id: 7e301dfb87 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
