story ５０ ページ5
「駄目だ」
『えぇ！？ な、何でですか…！？』
故郷への帰省。
それをカタクリさんに伝えたところ、考えもせずに即却下された。
その言い方がさも当たり前のようだったので、私は少し腹が立った。
『ママの命令です。逆らえませんよ』
「案ずるな。俺がママを説得する」
『そういう問題じゃ…！』
ママの命令でもあり、私自身両親に会いたいし、子供たちの顔を見せたい。
それを正直に伝えたが、聞く耳を持ってもらえない。
なぜ頑なに拒むのか。
「俺は行かないんだぞ」
『はい』
「もし…もし何かあったらお前たちを守ってやれないんだぞ」
『…大丈夫です。子供たちは私がしっかり守りますから、だから──』
「そういう問題じゃないｯ！！」
突然カタクリさんが怒鳴った。
私はもちろん、子供たちまで驚いて泣いてしまった。
固まる私をカタクリさんは優しく抱き締めた。
「お前たちに何かあったら俺は…」
『カタクリさん』
「失いたくない…守りたいんだ」
カタクリさんは更に強く抱き締めた。
彼の温もりが体全体に伝わり、スっと力が抜けた。
私は彼の背中に手を回す。
『私も失いたくない。でもママに言われたから…必ず帰ってきます。一日でも早く貴方の所に』
だから心配しないで──
そう言って笑い口付けた。
カタクリさんも諦めた表情になり私をそっと離す。
いつの間にか子供たちは泣き止んでいた。
『カタクリさん、アップルパイ…食べます？』
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水蓮(プロフ) - 全て読ませていただきました！とても面白くてカタクリ様にキュンキュンしています笑 応援しています！ (2022年12月25日 0時) (
レス) @page14 id: 8dbbfcfc0f (このIDを非表示/違反報告)
箱 - 面白くて一気に読んで見ました (2022年11月5日 20時) (レス) @page14 id: e97eef8072 (このIDを非表示/違反報告)
嫉妬丸(プロフ) - ティナさん» そう言っていただけてとでも嬉しいです！これからも頑張ります！！ (2018年7月13日 12時) (レス) id: 20c6fb2206 (このIDを非表示/違反報告)
ティナ(プロフ) - 嫉妬丸さんの小説大好きです！応援しています！ (2018年7月11日 23時) (レス) id: d2516c414c (このIDを非表示/違反報告)
嫉妬丸(プロフ) - mimiさん» そうですね！早く二人を会わせてあげたい！！ 嫉妬させたい！！ やりたいことが満載です！！ (2017年12月24日 13時) (レス) id: 7e301dfb87 (このIDを非表示/違反報告)
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