アンビバレント・ラヴ (ページ10)

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俺のことページ10

俺は小学生という傍ら、読者モデルも努めていた。

小学生向けの雑誌だからあまり手応えはないけど、それでもAの目に留まっていればいいな、なんて淡い期待を抱いた。

「ねえ、もうちょっとAちゃんのこと、そっとしておいてあげたら？」

母から爆弾発言があったのは、6年生のとき。

聞けば、Aは中学受験をするらしく、勉強に専念させてあげるためにもAと距離を置いてあげろ、とのこと。

Aが受ける中学校は、名門と呼ばれる私立大学の附属中学だった。

女子校に俺が入れる訳がないし、仮に俺が女だったとしても到底俺が入学できるような学校ではなかった。

Aとの距離がこんなにも離れてしまったことに、やるせなさがこみ上げてくるばかりだった。