第４話 ページ6
第４話
放課後、ＨＲで調子に乗ってたデクをしめ教室を出る。
俺はこの平凡校で唯一の雄英進学という箔をつけてぇのに、デクが雄英合格なんざ億が一にも有り得ねぇが先に潰しておくにこしたことはない。
「ワンチャンダイブだなんて、随分物騒な事を言うのね」
「！！！？」
俺が悠々と教室を出ると、聞こえてきた声。
俺の大嫌いな女の声。
「やべっ、生徒会長！」
「今の聞かれて……」
俺の後ろで慌てるモブ共。
なにこんな奴にビビってんだよクソが。
「聞いていただけで見ていた訳じゃないから、証拠としては不十分だしギリギリ見逃してあげるわ」
「流石天下の生徒会長様は慈悲深いじゃねぇの。あのクソナードにＨＲん時から肩入れしてよぉ」
「ちょ、おいやめとけ爆豪！」
「相手は生徒会長だぞ！！先生達にも認められこの学校で歴代唯一、校則自体を一任された……生徒会長は校則そのものだぞ！！」
「てめぇらは黙ってろ」
この女の胡散臭い面を
崩してやらなきゃ気がすまねぇ
「デクに肩入れすんのも無理ねぇわなぁ。てめぇもアイツと同じ、無個性なんだからよぉ！！」
「……………」
ふふっ、と笑った。
俺の言葉を嘲笑うかのように、静かに笑った。
「確かに、私が個性について何も言わないから噂されているようね」
でも、と続ける。
赤黒い目が俺を捕らえた。
「私がいつ自分は無個性だなんて言ったかしら？」
ゆっくりと、着実に
一歩ずつ近付いてくる。
「原則として校内での個性使用は禁止。先生方の前でのおふざけ程度なら多少は目を瞑るけど、あなたは少しやりすぎね」
足が……動かねぇッ。
「私の見ていないところで、たまに色々やってるみたいだけど」
これがこいつの、威圧感。
海の底に放り込まれたかのような
重く暗い殺気。
グイッと詰め寄られ、鼻がぶつかりそうな程近い距離。そっと俺の頬に触れるこいつの指は、驚く程冷えていた。
「この学校で私の知らない事なんて、ないと思いなさい」
「………………ッ触んな！！！」
こいつの腕をバチンッと叩き横を通り過ぎる。これ以上この女に付き合ってられっか！！
息をするのさえ忘れてた。
そういう、威圧感。
「……爆豪勝己」
呼び止められ肩越しに睨む。
「命を尊く思えない人間は嫌いよ」
「奇遇じゃねぇか。俺もてめぇが大嫌いなんだよ」
.
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mayu0809!(プロフ) - NAOKI様の小説最近見つけて読ませて頂いているのですがどの話も表現が尊くて大好きです！挿絵も沢山入れてくださっているので読みやすくて文字だけの小説読むのが苦手な私にとって有難いです！ (2021年5月22日 13時) (
レス) id: 3167097c83 (このIDを非表示/違反報告)
mayu0809!(プロフ) - NAOKI様の小説最近見つけて読ませて頂いているのですがどの話も表現が尊くて大好きです！挿絵も沢山入れてくださっているので読みやすくて文字だけの小説読むのが苦手な私にとって有難いです！ (2021年5月22日 13時) (レス) id: 3167097c83 (このIDを非表示/違反報告)
晏(プロフ) - この作品が好きすぎて、何度も見直しています！ 感動しすぎてこれを読む時は、ティッシュが必ず横に置いてあります。 (2021年3月17日 0時) (レス) id: 440a1ef8ed (このIDを非表示/違反報告)
きなこ餅(プロフ) - 感動です...あれっ、足元に大量のテェィッシュが...笑。素敵な文章ですね！こんな文章が書けるようになりたいです。これからも、応援しています！ (2020年1月30日 21時) (レス) id: 349b1bb88e (このIDを非表示/違反報告)
みゅーう - めっちゃ感動しました。ボロ泣きしました。素敵な作品を書いて頂きありがとうございます！ (2019年7月22日 1時) (レス) id: b0c04a8a2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NAOKI
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/naoki-/
作成日時：2017年12月15日 7時
