5 ば ページ6
ぴちょん
ふぅ 気持ちいいな
こんなに大きなお風呂に入ったのはいつぶりだろうか。大理石に囲まれた白い空間は、神秘的で湯に浮かぶ花びらがそれに彩りを与える。
目を瞑って思い出すのは、あの私を買ったレオナ・キングスカラーという第二王子の顔。
すごく綺麗な人だった
髪は栗色で艶やか。健康的な褐色の肌。
そして、私と同じ色の瞳
『王族ってあんなに綺麗な人ばっかりなのかな。………私もあれくらい綺麗だったら』
私もあれくらい綺麗だったら、いったいどんなに人生が明るくなっただろう。
最後に鏡を見たのは1年前かな。
そこに写ったのは汚らしくて、見るも無惨な少女の姿。不潔で、気持ち悪かった。
これから私はどうなるんだろう
義母は、身体を使う仕事だと言っていた。
やっぱりそういうことをするために此処に連れてこられたのかな。
ライオンはハーレムを作るって聞く。
メスを取っかえ引っ変えして、自分の欲を満たしていく。私は、そのメスなの？
『………つら……死にたい』
それから15分くらい湯船に浸かって、体をシャワーで流した後更衣室へ行った。
ふわふわのタオルで全体を拭いて
置かれていた洋服に着替える
肌をスキンケアして、髪を乾かした
その時も一切鏡は見なかった。
こんないい服をきたって、いい化粧品をつけたって私の醜さは変わらないと思ったから。
『………私にはもったいないな』
そう言って更衣室をあとにする。
廊下へ出て、レオナ・キングスカラーのもとへ急ぐことにした。
ああ、そういえばあの人のことは結局なんて呼べばいいんだろう？
レオナ？……いや、さすがにダメだよね
主様は却下されたし。
『レオナ様でいいか』
というか、第二王子のレオナ・キングスカラーは15歳でまだ高校に入る前のはず。
……え、ちょっと待ってよ？
全然わからなかった。背も高いし、声も低くて、しかもそこに居るだけで絵になる男。
それが、私より年下――――――――
………気まずくなりそう
まぁ、それはこの際置いておこう
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華麟(プロフ) - オレオレオさん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。 (2020年12月15日 22時) (
レス) id: 75feb1bede (このIDを非表示/違反報告)
オレオレオ - すみません、21話が更新されないまま22話が更新されてるんですけど、これはこっちの問題なんでしょうか？ (2020年12月15日 18時) (レス) id: ba06124240 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - え、めっちゃ続き気になります！カリム達と出会ってるからルーナも行くのかな？NRC、 (2020年12月11日 16時) (レス) id: 1fc8fa02db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Estel | 作成日時：2020年12月5日 23時
