30 き ページ31
「ここは迷える小鳥が休む場所。だが君は、十分に心身を安らげれたはずさ」
『ルークさん……』
この先もう迷う心ができない限り、この場所に戻ることも、ルークさんと一緒に紅茶を飲むこともないのかもしれない。
『……でも、もし！私が迷うことがあったなら。ルークさんはまたここに導いてくれますか』
その言葉を私が言い終えると、まばゆいくらいの光が私の全身を包んでいく。目が痛いくらい、まわりが金の光で覆われていった。
チカチカ………チカチカ
『……これ、魔法……？』
光を目で追っていると、遠くにあったルークさんの姿はいつの間にか消えていて、代わりに声だけが森全体に響いてきた。
「言っただろう？ここは秘密の場所。君が帰ることを望むなら、私が帰り道まで導いてあげよう。この光を追えば森からぬけられるよ」
シュワッ！！！！
光の粒たちが導くようにして私の前を揺らめきながら進んでいく。
不思議と走っている感覚はなくて
体が空を飛んでいるみたいに軽かった
ふいに振り返って、ルークさんが立っていた場所を見る。彼は本当に不思議な人だった。
ルークさん、貴方は一体何者だったの？
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
『ん…………』
頭がグラグラする
ぼやけた頭で頑張って体を起こした。
なんだかずっと眠っていたような……
長い夢を見ていた気がする
………………ここは、どこ？
私はどこにいるんだろう。えっと、確かさっきまでルークさんの家にいて。
光に連れられて森の外へ出るはず………
『ここ、すごく見覚えがある……』
ギュッ…………………………ッッゥ！！！！
『ヒッ！！？』
突然、得体のしれない誰かに後ろから抱きしめられて、思わず全身の毛が逆だった。
尻尾がピンっ！と立って、耳が伏せる
『だっ、誰！』
お腹にまわってきた大きな手をどけて、くるりと振り返った。
「ハハッ、クック………」
『何笑ってるんですか!!…………って』
あれ？…………この笑い声、よく知ってる。
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華麟(プロフ) - オレオレオさん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。 (2020年12月15日 22時) (
レス) id: 75feb1bede (このIDを非表示/違反報告)
オレオレオ - すみません、21話が更新されないまま22話が更新されてるんですけど、これはこっちの問題なんでしょうか？ (2020年12月15日 18時) (レス) id: ba06124240 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - え、めっちゃ続き気になります！カリム達と出会ってるからルーナも行くのかな？NRC、 (2020年12月11日 16時) (レス) id: 1fc8fa02db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Estel | 作成日時：2020年12月5日 23時
