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「怖がっていらっしゃいますか?人間はよく僕たちを見ると石を投げたりしてくるので」
『えっ、いいえ。不思議な気持ちです』
「……怖くないのですね。なら、僕達も安心してお話ができます。僕はジェイドです」
ジェイドさんがぺこりとお辞儀をすると、隣にいる人魚さんも私のことを見つめて言った。
「オレはフロイド。俺たち双子なの。よろしくね〜シロイルカちゃん!」
シロイルカ………私のことかな。
そういえばルークさんも私のことをロア・ドゥ・レネって呼んでくれたり……ツイステッドワンダーランドには面白い人達がいる。
『ジェイドさんと、フロイドさんですね。私は…………ルーナ、です』
「ルーナさん。よろしくお願いします」
ジェイドさんは名前を覚えてくれたみたいだけど、フロイドさんは気にせずに"シロイルカ"ちゃん!と呼んでくる。
レオナ様の時もそうだったけど。本名を言わないのは、その人との壁を作るみたいで嫌い。言い訳をするわけじゃないけど……
これには……理由がある。今は言えないけれど。
『ルーナでも、レネでも、好きなように呼んでください。シロイルカでもいいですよ』
「じゃあオレ、シロイルカちゃんって呼ぶ〜!ってか、元からそう呼ぶつもりだったし」
『あなたはフロイドさんですね。覚えました』
「あは♡じゃあ楽しいゲームしよ!」
「こら、フロイド。あの遊びは……」
『………いいですよ!遊びます』
私の返答にフロイドさんはニンマリと笑む。
「ほんと?じゃあ俺たちが勝ったら、ギュッて絞めさせて?あと、なんかちょうだい?」
取引というわけか。まだ子供なのにまるでマフィアのような性格してる。
とは言わなかったけど、軽く頷く。
「やったあ!!決まり〜」
「困ったものです。こんなことをするから陸の人間たちが僕らを怖がるというのに……」
「いいじゃんジェイドォー」
海にもぐったフロイドさん。ジェイドさんも入るのかと思いきや、私の方を振り返った。
『どうしましたか?』
「……僕はともかく、フロイドはかなりの気分屋です。何をされるか分かりませんよ?」
『………ご心配なく!』
「ふふっ、覚悟してくださいね」
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華麟(プロフ) - オレオレオさん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。 (2020年12月15日 22時) (レス) id: 75feb1bede (このIDを非表示/違反報告)
オレオレオ - すみません、21話が更新されないまま22話が更新されてるんですけど、これはこっちの問題なんでしょうか? (2020年12月15日 18時) (レス) id: ba06124240 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - え、めっちゃ続き気になります!カリム達と出会ってるからルーナも行くのかな?NRC、 (2020年12月11日 16時) (レス) id: 1fc8fa02db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Estel | 作成日時:2020年12月5日 23時