24 だ ページ25
砂浜に横になる私に、太陽は優しく微笑みかけてくれる。柔らかな熱が冷えたからだをフライパンにのったバターのように溶かしていった。
心臓の音が落ち着いてからゆっくりと体を起こして立ち上がる。
ピチャリと海に足をつけてみた。
『……これ、確か潮水よね』
なめてみると、ほんのり塩の味がするから私は驚いたのなんのって。
海にどんな生物がいるのかもよく知らないのに糸で引かれるように沖の方へ歩いた。
だんだん海水が腰、胸の辺り、首へとあがってくる。息の仕方は分かっていたから、透明な海に身体全身を浸からせた。
ブクブク…………
あ、これ目を開けられない
目をつぶったまま、急いでまた砂浜へあがる。やっぱり目を長時間開いて、海を探索するには魔法薬が必要みたい。
『ずぶ濡れだから日がちゃんと昇ったら、帰ろうかな……それまでは………遊んでよう』
ちょっと興味があったので、砂浜で砂のお城作りに挑戦してみる。まずは土台を作ろうと思って砂を集めはじめた。
さらさらして崩れてしまうから、もう一度海のところへ行って海水をくむことにした。
『よいしょっと、お皿みたいな曲がった平たい石があってラッキーだったな……ふふっ』
ピチャン……ザバッ
『え……』
エメラルド色の指が、手に重なっている。
その手には水かきがあった
「ねぇー何してんの〜?楽しいこと?」
「おや、ここは人が来ない場所なのに珍しいですね。あなたお一人ですか?」
えっ、。と間抜けな声がでてしまった
しょうがないよ。だって私………
【人魚】に会うのはこれが初めて
ポチャン 石が海の中へ落ちていく。
『人魚…………』
驚いた顔に満足したのか、この瓜二つの人魚の片方がニコニコ笑っていた。
最初に話しかけてきた方は、私の手を離して海中へ潜るとまた姿を現す。
そして私に平たい石を渡してくる。
「あは♡人間こんなに近くで見るの初めて〜」
石を拾ってくれたタレ目の人魚が、私のことを見てキャッキャッと笑っている。そして物珍しそうに髪や手や腕などを触られた。
『………おはよう、ございます。人魚さん』
恐る恐る話しかけてみると、そっくり人魚は大きな目を私に向けて言った。
「おはよう〜♡」
「おはようございます」
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華麟(プロフ) - オレオレオさん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。 (2020年12月15日 22時) (レス) id: 75feb1bede (このIDを非表示/違反報告)
オレオレオ - すみません、21話が更新されないまま22話が更新されてるんですけど、これはこっちの問題なんでしょうか? (2020年12月15日 18時) (レス) id: ba06124240 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - え、めっちゃ続き気になります!カリム達と出会ってるからルーナも行くのかな?NRC、 (2020年12月11日 16時) (レス) id: 1fc8fa02db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Estel | 作成日時:2020年12月5日 23時