22 そ ページ23
私はお茶を飲んだ後、ルークさんに外に出て周りの景色を見たいとお願いした。
『朝には帰ると思います』
朝には帰る、と言われ彼は驚いているようだったけれど私が行き先を言うと納得してくれた。
「……なら、遅くなっても仕方ない。ふふっ、この地を満喫しておいで。ロア・ドゥ・レネ」
彼は快く いいよ、と返事をしてくれた。
別荘の扉を開けて、冷たい風が吹く外へ出た。
『ここは、何もかもが綺麗に見えるのね』
自由ってなんて素敵なんだろう
何にも縛られず、自分の好きなようにできる。何よりここには、私とルークさん以外、動物たちしかいない。
目線を感じない
人の声も聞こえない
あるのは自然という美しさだけ
敷地外に出ると、動物たちが私の周りに集まってきた。うさぎや、小鳥、リス、ミーアキャットなんかのたくさんの種類の動物たち。
『あなた達、私がお母様に教えてもらった歌を聞く？とても素敵な歌なのよ』
動物たちは頷くように頭を擦り寄せてきた。
私はいつの間にか、動物の背中に乗せられて歌を歌いながら進んでいく。
♪ ねえ、もう行くわ
大地を蹴って あの星空の彼方へ
ここには誰もいない いるのは私だけ
何かが始まる気がするの
あの大きな海のような 空を見ながら
一人で どこへでも進むの
船で漕ぎ出して 未来に輝きを
与えるために 旅に出るのよ
自分の時間が必要なの
不安にすら心を開くの 恐怖に 勝つの
生きたいと 願えば
幸せはあるわ そう かならず
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
『…………運んでくれてありがとう』
動物たちの背中に乗せてもらって来たのは、海へ続く大きな川。
私には大きな川が、月光を反射してなめらかにきらめく宝石のように見えた。
レオナ様、私は決めたんです
ルークさんに教わった��ハクナマタタ��から
きっと、あなたのことにいつまでも未練を持っていたら先へ進めなくなってしまう。
あなたは、私に戻ってくるなと言いました。
だから言う通りにします。
この言葉が届くことはないだろうけど、私はいつでもあなたを心配している。
今は離れてしまうけれど、あなたが本気で私を必要としていて、探しているという情報が私の耳に入ったら、すぐに行きますから。
それまで私は、旅に出ようと思います
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華麟(プロフ) - オレオレオさん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。 (2020年12月15日 22時) (
レス) id: 75feb1bede (このIDを非表示/違反報告)
オレオレオ - すみません、21話が更新されないまま22話が更新されてるんですけど、これはこっちの問題なんでしょうか？ (2020年12月15日 18時) (レス) id: ba06124240 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - え、めっちゃ続き気になります！カリム達と出会ってるからルーナも行くのかな？NRC、 (2020年12月11日 16時) (レス) id: 1fc8fa02db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Estel | 作成日時：2020年12月5日 23時
