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そこで見たのは息を飲むような景色。
『滝に、川！大きな山、森まであるなんて！！ほんとうに夕焼けの草原とは思えないです！』
乾燥した空気とは違って、ここはものすごく空気がすんでいた。よく目をこらしてみると、あまり肉食獣や草食動物はいないみたい。
不思議な場所だなぁ………
※※※
『ここで暮らしてるんですね』
「ここはとても美しい場所さ。君の故郷はどんなところなんだい？」
2人でならんであるきながら、ルークさんにもらった林檎を一口食べて話す。
『私の故郷には、湖がありました。その水のおかげで家の家業は成り立ってたんです。だから、大昔、貴族になれた。でも…………』
｢でも……？｣
『先祖がお金で好き放題して、家を没落させる原因をつくってしまった。だから私は、王宮に……王族に買われました』
辛い仕事をさせられるのだと
そう思っていた。
「………それは辛い。家族とは離れ離れになってしまったんだろう。大丈夫だったかい？」
『父は、私が幼い時に死にました。母もそうです。………義母は、私のことを売った張本人なので悲しいとかはとくにないです』
私が苦笑いすると、ルークさんは悲しそうな目で私のことを見つめる。
「可哀想に………辛い過去を背負っているんだね。なら、楽しいことをしてその悩みを吹き飛ばしてしまおうじゃないか！！」
ルークさんの手が私の両手をしっかりと掴んだ。すると、彼は美しい声で歌い始める。
「悩まずに〜♪生きることさ〜♪俺たちの合言葉〜♪��ハクナマタタ��」
『ハクナマタタ？』
「��くよくよするな��という意味。大昔、2人の獣人が作ったと言われている特別な歌さ！」
ルークさんはそう言うと、笑顔で私の手を取り踊りはじめた。その歌を聞き付けて、森に住んでいる小動物たちがたくさん集まってくる。
チュウチュウ！！クエェエエ！！
と鳴き声がいくつも聞こえてきた。
「ハクナマタタ〜♪愛のメッセージ！」
『悩まずに、暮らすことさ〜♪』
「マーヴェラス！！そのまま続けよう！」
「『俺たちの♪この知識♪ハクナマタタ〜』」
『ふふっ、楽しいです』
「それはよかったよ！」
その日の夜は、動物と2人の美しい歌声が森中に響き渡っていた。
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華麟(プロフ) - オレオレオさん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。 (2020年12月15日 22時) (
レス) id: 75feb1bede (このIDを非表示/違反報告)
オレオレオ - すみません、21話が更新されないまま22話が更新されてるんですけど、これはこっちの問題なんでしょうか？ (2020年12月15日 18時) (レス) id: ba06124240 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - え、めっちゃ続き気になります！カリム達と出会ってるからルーナも行くのかな？NRC、 (2020年12月11日 16時) (レス) id: 1fc8fa02db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Estel | 作成日時：2020年12月5日 23時
