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森の中の暗闇へ入っていく。
ルークさんは私の手をしっかりと繋いで走ってくれた。冷たい夜風に鼻が凍りそうになったけれど、それをグッと我慢する。
『あの！どこまで行くんですか！？』
家と言うからてっきり街の方へ行くと思っていたのに、ルークさんが走っていくのは街とは反対方向だ。
こんな山奥に家って………本当にあるの？
「心配は無用さ！歌でも歌っていれば、もうすぐ着くはずだよ。さぁ！行こう！！」
ルークさんは、岩の上をまるで猫のように軽々と登っていく。大きな水たまりをジャンプして飛び越えた。普通の人間ならついていけないだろうけど、私は��猫の獣人��だ。
これくらいは、私にとってミドルスクールの障害物競走なみの簡単さだった。
「ふふっ、さっきから思っていたのだけれど、このスピードについてこれるなんて素晴らしい！！マーヴェラスだ！！」
輝いた瞳で私を見てくるルークさんに、私はどうしてか好奇心を掻き立てられる。
すごく胸がザワザワする感じ……
今まで眠っていた獣の本能が目覚めていくようだ。濃い霧がだんだん晴れていくような……
『私、もっと早く走れます』
気づいた時には、そう言っていた。
「本当かい！？なら、私の家に着くまで鬼ごっこをしながら行こうじゃないか！！」
『鬼ごっこですか！いいですよ……それなら、ルークさんが逃げる側になります？』
「いいや、私はいつも追う側でね。今日も追う側でやろうと思っているのだけどいいかな？」
『あ、でも。私が逃げる側だとルークさんの家にはどうやっていけばいいのでしょうか？』
「はっはっは、それを忘れていたよ！」
そう話していると
突然ルークさんが止まった。
ドンッ、と軽く背中にぶつかる
『痛っ………ルークさん？』
声をかけると、彼は人差し指を私の口元に当てて、満面の笑みで私を見た。
「……………ようこそ、ロア・ドゥ・レネ」
ルークさんが目の前にあった葉のおおい茂る木の枝を片手で退ける。
そして私の手を引いて、2歩前へ進んだ。
そこにあったのは、自然という名の宝石
『ッ………すごい！！』
見たのは、��楽園��
そう呼ぶのが何よりもふさわしい
夕焼けの草原にこんな場所があることが嘘だと思った。まるで別世界だ。
「ここが私の故郷。秘密の隠れ家さ」
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華麟(プロフ) - オレオレオさん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。 (2020年12月15日 22時) (
レス) id: 75feb1bede (このIDを非表示/違反報告)
オレオレオ - すみません、21話が更新されないまま22話が更新されてるんですけど、これはこっちの問題なんでしょうか？ (2020年12月15日 18時) (レス) id: ba06124240 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - え、めっちゃ続き気になります！カリム達と出会ってるからルーナも行くのかな？NRC、 (2020年12月11日 16時) (レス) id: 1fc8fa02db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Estel | 作成日時：2020年12月5日 23時
