18 ね ページ19
2人で指切りをした日の翌日……
お父様は死んでしまった
義母が面倒を見てくれたけど、彼女も実の娘じゃない私に対して冷たくなって、私を召使いのように扱いはじめた。
みんなあの時は悲しみに暮れていたから、情緒が不安定になってしまうのも無理はないと思う。そして、そこから立ち直るのは難しい。
起こってしまったことは元に戻せない
時間は進んでいく
あるのは、その人との思い出だけ
『輝く星に………』
よくお父様が歌ってくれた子守唄を夜闇の中で歌う。その歌を歌えば、お父様と一緒に手をつないで歩いているように思えた。
『私が星に望めば、お父様はいつでもそばにきてくれる。きっと、今もそうね……』
「星にまつわるお話かい？私に詳しく聞かせて欲しいな！」
ビクッ！！！！
バッ！ 後ろを振り返った。
けれどもそこには誰もいない。幻聴？ううん、声がはっきり聞こえたはず。
また前を振り向くと、そこには人がいた
耳は生えていない。獣人ではないみたい。それから、整えられた金髪の髪と切れ長の瞳。
レオナ様とはまた違った隙のない気配。
背負っている弓と矢。腰にさげているナイフ。
彼は異質で不思議な感じの人
「ボンジュール！マドモアゼル！こんな夜道で一人で歩く君を見つけてね、気になったから話しかけてみたんだ………それから、」
彼は随分とお話好きなようだ。
「こんな夜更けに君のような美しい王宮の女官がなぜ草原を歩いているのかな？」
『……王宮の女官だと分かるんですか？』
「ああ、もちろんさ！その髪や肌の艶。洗練された動き。服の生地の質からわかるよ！」
『一瞬でそんなに観察を……』
「私の名前はルーク・ハントだ。よろしくね、roi du Renee(月の君)」
彼はにこりと微笑んだ。
『よろしくルークさん。えっと、さっきのロア……ナントカは私のことでしょうか？ 』
「そうさ！ロア・ドゥ・レネ。美しき満月のように輝く君をそう呼ぶことにするよ」
………テンションが高くてついていけない。
ルークさんはまるで風みたいな人だな。近くにいるだけでペースに飲み込まれそう……。
「さあ行こう！私の家はあっちだ！！」
『え、家！？』
「お茶を入れよう！どんな茶葉がお好みかな？さわやかなもの？それとも苦いもの？君と話をするのが楽しみで待ちきれないよ！！」
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華麟(プロフ) - オレオレオさん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。 (2020年12月15日 22時) (
レス) id: 75feb1bede (このIDを非表示/違反報告)
オレオレオ - すみません、21話が更新されないまま22話が更新されてるんですけど、これはこっちの問題なんでしょうか？ (2020年12月15日 18時) (レス) id: ba06124240 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - え、めっちゃ続き気になります！カリム達と出会ってるからルーナも行くのかな？NRC、 (2020年12月11日 16時) (レス) id: 1fc8fa02db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Estel | 作成日時：2020年12月5日 23時
