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数時間前
雇われた人にもうお前は必要ないと言われてしまったら、出ていくしかないよね
はやく行かなくちゃ
ここを出て、貯めたお金でどこかへ行くの
夕焼けの草原を離れて、大きな街へ行こうかな。海？それとも大きな山へ？
行ける場所はどこにでもあった。
「自由に興味が無いなんて変わり者だな」
ジャミルさんに言われたことを思い出す。そう、興味はなかった。今もないけれど、私は自由というものを手にしてしまったらしい。
��自由��なんて初めてだから
どう扱えばいいのか分からない
とにかく行き当たりばったりで行動しようと決めて、荷物を持って旅用の服に着替えた。髪を結んで帽子をかぶる。
『今日は野宿かな』
レオナ様のことは、心配だけれどナイトレイブンカレッジに行けばそもそも私はもう必要なくなる。学友をつくってたくさん楽しいことを見つけて欲しい。
1年間と少し、とても嬉しかった
こんな私をひろってくれて、彼は私の心に深くて温かい優しさを与えてくれた。永遠のように思えた、夢のような生活は今日でおしまい。
『レオナ様、ありがとうございました』
月明かりの下で、目に見えないあの人にお辞儀をした。きちんとしたお別れの言葉も言えないまま、ここから去ることが少しだけ苦しい。
王宮を背にして進んでいく。
前を見ていると、細い木と岩の光景が続いている先に緑の森があることがわかった。
あそこなら休めそうだ。
『とにかく今はあそこに行って、木の上でやすもう。木の上なら猛獣たちは来ないわ』
自由というものにわくわくしながら、私はその森に向かって歩いていった。
外の世界はなんて静かなんだろう
夜だと誰もいない。星が光る空を見ながら歩いていると、嬉しくなる。
むかし、大好きなお父様が言っていた
「A、見てごらん。あの星たちは、死んでしまった母さんやお祖母様なんだよ」
『ほんとう？』
「ほんとうだよ。悲しかったり、勇気が出せなかったりした日は星を見てごらん。……父さんももう病気で死んでしまうだろうその時は……」
『そんな事言わないでっ……私、お父様とずっと一緒にいたい！！』
「聞きなさい。父さんは死んでしまっても星になって、Aが望めばいつでもそばにいる。私のAを思う気持ちは永遠にあるよ」
『………っ……お父様……』
「いつまでも見守っているから」
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華麟(プロフ) - オレオレオさん» ご指摘ありがとうございます。訂正しました。 (2020年12月15日 22時) (
レス) id: 75feb1bede (このIDを非表示/違反報告)
オレオレオ - すみません、21話が更新されないまま22話が更新されてるんですけど、これはこっちの問題なんでしょうか？ (2020年12月15日 18時) (レス) id: ba06124240 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - え、めっちゃ続き気になります！カリム達と出会ってるからルーナも行くのかな？NRC、 (2020年12月11日 16時) (レス) id: 1fc8fa02db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Estel | 作成日時：2020年12月5日 23時
