執事からの愛が重い【まふまふ】 (ページ33)

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決戦ページ33

ま「、、、、、、、、」

薄暗い部屋で

一人で窓の外を眺めている

お嬢様を見ていた

この時間だけは、お嬢様が素直に感情をだす

泣いたり

楽しいことを思い出して笑ったり

僕の、ささやかな楽しみだったんだ

でも、今日は、少し違う

ま「お嬢様、、、、、、、、」

僕の、ずっとずっと昔に

お嬢様に差し上げた、あのクッションを

破れるほどにキツく抱きしめて泣いている

その時、ハッとした

そ『月夜様が、結婚するかもしれない』

ま『え？』

そ『なんでも、社長が勝手に話を進めていたらしくて』

ま『誰と、ですか？』

そ『白川家の、当主と』

ま『、、、！？！？』

あの会話、聞かれてたのかな

そんなことを思いながら、自分も泣き腫らした目でお嬢様を見る

実は、僕も泣いちゃったんだ、さっき

お嬢様を見続けていると

ふいに僕と目があった

お嬢様の口が、動いている

“こっちきて”

すぐさま部屋を飛び出そうとするけれど

そらるさんに部屋のカギを閉められて開かない

なんで閉めるんですか！？！？

お嬢様を、待たせてはいけない

それ以上に、僕がお嬢様に会いたいという感情が強かったのだろう

窓の外に出て

壁を伝っていく

映画のワンシーンみたいだな、なんて

呑気なことを考えながら

お嬢様が窓を開けてくれている

窓の中飛び込むと

ぎゅ、と抱きしめられた

ま「お嬢様」

貴「真冬、私、行きたくない、、、っ

どうせ結婚するなら、、、真冬がいい、、、っ」

ま「、、、、、、、、え？」

月明かりに照らされて、お嬢様の涙が光る

僕と結婚？

できないよ、だって

僕は捨てられた執事だから

他の執事なら兎も角

僕は、白川家の人間

捨てられているそらるさんに拾われて

執事になって、お嬢様と出会った

、、、、、、、、ん？

白川家の人間？

僕、白川家の息子

待って、、、、、、、、

ま『そらるさんッッ！！！！！！！！！！』

ありったけの声でそらるさんを呼ぶ

聞きたいことが、あるんだ

そ「え、ちょ、何！？！？」

そらるさんが慌てて部屋に入ってきた

ま「そらるさん！僕、白川家の息子ですよね！！」

そ「あ？あー、、、うん、、、、、あっ！」

そらるさんも、気づいたみたいだ

お嬢様だけは、わかってないみたい

僕と結婚できる方法、ありましたよ

お嬢様