私がサッカーを嫌いな理由

30話 潔side ページ32

今日はいつもより早く起きて、顔を洗いに洗面台に行くと…

思わぬ先約がいた…




「ん？…潔くん…おはよう」



潔「おっおはよ…何してんの?」



「あぁ、洗面台の掃除…そっちは終わってるからどーぞ」



指差した洗面台は、使うのが勿体ないくらい綺麗になっていた…

けど、このまま何もしないのも変だから顔を洗った…。




潔「ふぅ……いつも、掃除してくれてんの?」



「いつもじゃないよ……たまにね」



潔「そっか…」




タオルで顔を拭きながら、そう聞いた…


てか、選手よりも早起きだな……とか思いながら、歯磨きもしていく…



そんな俺には目もくれず…淡々と洗面台の掃除を終わらせていく夢主…



「…よし、終わった……」



掃除が終わったらしく、次は掃除道具を片付け始めた…


そこでふと、いつも夢主が持ってるバインダーに目を向けると…


オシャレなデザインの封筒が挟んであった……

明らかに、誰かに贈る手紙だ……。




「…じゃあね、潔くん」



歯磨きの途中だったため、手を降って夢主を見送った…。



あれは、誰に送るものだ……そう考えてくるうちにモヤモヤした。





潔「…誰に送るんだろ…」



馬「…何がだよ」



潔「なっ、馬狼!」




後から来た馬狼に独り言を聞かれてしまった…



馬「いつまでここにいんだよ…


後、周りに水が飛びすぎだ……ちゃんと拭け」



潔「…はい」



相変わらず、几帳面な性格が出ている……

馬狼に言われた通り、ティッシュで水面台を拭いていたら…

馬狼にさっきの独り言について聞かれた…。





潔「…いや、その…大した事ねぇよ…


夢主がさ…」




馬「あぁ、あのマネージャーか?」




顔を洗ってる馬狼に夢主の持ってる封筒のことを話すと…

ギロッと睨まれた…




馬「はぁ…そんな事一々気にしてんじゃねぇよ…


つか、直接本人に聞けば済む事だろ…!」





潔「そ、そうだけどさぁ…」



馬「……聞いた俺が間違いだった…」






そんな言わなくたって…


けど、モヤモヤしてるままで試合なんかしたくないな…

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