私がサッカーを嫌いな理由

15話 ページ17

いつもの様に、洗濯カゴをもって…回収しに各部屋を回る…



トレーニングが始まってから、洗濯の量が明らかに増えた…
仕方の無いことだけど…


千｢夢主じゃん…お疲れ｣


潔｢…おつかれ、夢主!｣



たまたま更衣室にいた2人に私も…｢お疲れ｣とひと声掛けた。
トレーニングで疲れてるはずなのに…こうして挨拶してくれる…



｢洗濯物回収しに来たよ…?｣


潔｢いつもありがとう…

って、量多くないか?｣



｢まぁ、最近特にね…｣



2つ籠を持たなくていいよう…なるべく大きな籠を選んだけど

…量が多いのは変わらない


すると、潔くんは右手の加護の取っ手を持ち上げた…



潔｢俺も一緒に行くよ…2人で持った方が軽くなるだろ？｣


｢っだ、大丈夫だよ!トレーニングで疲れてるだろうし…｣



潔｢気にすんなよ?たまには、頼てもいい！｣



｢あ、ありがとう……｣




千｢なーんだ、潔に取られた……じゃあ、俺先行ってる…｣


そう言って、千切くんが部屋から出たあと…

私と潔くんはランドリールームに向かった…




潔｢……なぁ夢主｣



｢ん？何？｣



潔｢…ずっと聞きたかったんだけどさ……


サッカーってすき？｣




｢……なに急に…?｣



唐突な質問に戸惑う私に、潔くんは気まずそうに言葉を続けた……


潔｢その…前、サッカーしてたんだろ?


今はどうなのかなって…｣




｢……正直に言うね?

サッカーは好きじゃない…むしろ、大嫌い…｣



潔｢…え？｣



｢私がなんでここのマネージャーしてるかって言うと…

ただ、単に時給が良かったから……




別に私はマネージャーをするのにサッカーを好きか嫌いかなんて関係ないと思ってる…

現に出来てるし…



幻滅した?｣




潔｢…いや…する訳ねぇよ…


好き嫌いなんて、人それぞれだし…｣




そう言う潔くんの顔は………寂しそうに感じた…



｢‎…ごめんね…｣



潔｢なんで謝んだよ……正直に言ってくれてありがと…


……サッカーを嫌いな理由は?｣




｢……｣




潔｢…あっ……もしかして、言いたくない?｣


今はまだ…言える気になれない…


言ってしまえば、彼らのサポートさえ出来なくなる気がする…

そう思った…



｢…もっと、仲良くなってから…話したい…


潔くんがこれから勝ち上がって、もっと仲良くなったら必ず話す…



その時まで、負けないでね?｣



潔｢…おう!!約束だ!!｣



話せない罪悪感が募る中…潔くんと、そう約束した…

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