私がサッカーを嫌いな理由

38話 ページ40

ドリンクの補助で更衣室に行くと…



普段、見ない人がいた……この時間帯はちょうど休憩時間だし、更衣室にいてもおかしくはない…



｢……失礼します、ドリンク補助しに来ました｣





?｢…どうぞ｣





たまたま、更衣室にいたのは……丸眼鏡をかけている人…




確か、この人は……雪宮剣優だったか。


あまり話した事がないから、何となく気まずい……早く終わらそう…


そう思って、冷蔵庫を開けて新しいボトルを追加していくと…


その人から、｢ねぇ｣と声を掛けられた。





雪｢ごめんね、急に声掛けて…


その、手首の痣が気になって…大丈夫?｣




そう言われ、右の手首を見るとくっきりと痣が出来ていた…

きっと、士道龍星が強く握って出来たものだ…

確かに痛かったけど、ここまで酷くなるとは思わなかった。





｢あぁ、大丈夫です…すぐ治りますよ｣




雪｢ダメだよ……ちゃんと冷やさないと!｣





痣を隠す為、袖を上げようとすると……

彼は私の手に自分の手を添えて、それを阻止した…




雪｢…せめて、湿布貼らないと……待ってて｣


そう言って、自身のロッカーから湿布を取りだし…手首に貼ってくれた…




｢あ、ありがとうございます｣




雪｢いいえ…あっ俺…雪宮剣優…

よろしくね……君、夢主ちゃんでしょ?｣



｢え?!…そうです…けど｣



いつの間にか名前を知られていて、驚いた…


マネージャーだから、普通は見向きもされないと思っていたから…




雪｢ハハっ名前、色んな人からよく聞くから…



君は可愛いから狙われやすいんだ……気を付けてね｣




｢あ、はい……ありがとうございます…｣




雪｢じゃあ、俺…もうすぐ試合だから…


またね、夢主ちゃん｣



そう言って、更衣室を出ていった……


今、ナチュラルに可愛いって言われたな……と時間差で恥ずかしくなった…




なんか、柔らかい雰囲気の人だったな…

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