検索窓
今日:9 hit、昨日:29 hit、合計:15,843 hit

112話 簓side ページ37

少し、気まずそうな一郎を連れて…

病院の外へ出て、ベンチに座って話した。




簓「…聞いとったんやろ…さっきの話」



一「…気付いてたんすか…」



簓「まぁな…それでどう思った?



柚華ちゃんの過去は…」



一「…ッ」




簓「後な…一郎の事も少し聞いたんや…


そしたら…柚華ちゃん、




『不安だった私に最初に声を掛けてくれたのが一郎だった…


今の仲間とも出会えたのは一郎のおかげ。


だから、今更嫌いになれない…向こうはどう思ってくれても構わない…』って言うとった…




それを聞いても、まだ怒りは収まらんか?」



一「…いいえ…


俺は、あいつの事を知った気になってただけでした。

本当に辛かったのは……アイツなのに、俺は…」




簓「…その言葉…柚華ちゃんに言ってあげな分からんで…


気持ちゆーのは…言葉でしか伝わらん事もある…

特に喧嘩した後の仲直りはな」



一「…はい…ありがとうございます!!」


簓「…さっ、病室戻るか…」





一郎と一緒に病室に戻る…。


もしかしたらと思ってても…やっぱり起きてこない。





一郎はベットの傍に来て、柚華ちゃんの手を握った。




一「…仲直りがしてぇんだ…早く起きろよ…頼む…」




簓「…一郎…」






まだ眠ってる柚華ちゃんの顔は…さっきよりも穏やかに見えた。





しかし、よく見るとベットの枕元に紙が落ちてあった。



誰かが落として行ったものか…そんな軽い気持ちで紙を見ると…











その紙を見た瞬間俺は一目散に飛び出した。



一「さっ簓さん!!?」





ロビーに出て周りを見渡す…もう夕方だからあまり人はいないが…



受付の姉ちゃんに声を掛ける。



簓「なぁ、さっきここに面会がこんかったか!?


病室は1○×3や!!」


『え!?…そうですね、来られましたよ…


あなたがたが外に出ていた時ですかね…

フードを被った方でした』




簓「どこに行ったか分かるか!?」




『はぁ、確か正面玄関の方に行ったと思いますけど…』




正面玄関を出てすぐに当たりを見渡す…


外は夕方ってのもあって人通りが多かった。




これではもう、探しきれない…





簓「………靫彦…」

















この紙を置いたであろう人物…なんでこんな物を残していったのかその心理は分からない…




諦めて、戻ろうとした時…










?「久しぶりだな…………………



簓…」









簓「………














靫彦…!?」

113話 簓side→←111話 過去編



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (23 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
92人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

カメ - すっごく続きが楽しみです!更新楽しみです!作者様のペースで更新お待ちしております! (2021年9月16日 1時) (レス) id: a727910568 (このIDを非表示/違反報告)
わらびもっちもっち - はじめて!一気読みさせていただきました。とてもおもしろかったです!更新楽しみにしてます! (2021年9月14日 19時) (レス) id: dfec547105 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ユミカン | 作成日時:2021年7月19日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。