106話 過去編 ページ31
目が覚めると、病院を彷彿とさせる薬品の匂いが充満した部屋にいた。
ベットの上にいた私は寝惚けながらも上半身を起こした。
すると、部屋に入ってきたのは…ママだった。
恵「おはよう、柚華ちゃん…
よく眠れた?」
柚「うん…眠れました…」
恵「もう、敬語なんて不要よ…
これからは家族になるんだから…ね?」
柚「…うん」
恵「フフ…嬉しいわぁ、あの子達も新しい仲間が増えて会うのを楽しみにしていたわよ?
少し待っててね…これから色々検査しなくちゃいけなくて」
柚「…検査？」
恵「えぇ、少し痛い検査もあるけれど…
終わったら、すぐに皆とも会えるからね?」
柚「…ねぇ、どんな子達がいるの?」
恵「そうねぇ、色々な子達がいるわ…
みんな優しくていい子達よ…」
その言葉を聞いて、とても安心した…
少しの不安と沢山の期待を持ちながら、検査を受けた。
検査の内容は…血液検査や身長体重とか健康診断みたいな感じだ。
恵「よく頑張ったわね…
はいこれ…甘い物が食べたいと思って」
柚「飴だ!ありがとう」
そして、雨を舐めながら…待望の施設へと向かった。
中はとても広くて、ガラス越しには以外にも沢山の子供達が遊んでいた。
恵「みんなー集まってー！」
「あっママだ!!はーーい！！」
「僕もいくー」
恵「皆、集まったかしら？…
今日は新しいお友達をご紹介します!
名前は柚華ちゃん…皆仲良くしてね
柚華も分からないことは皆にきいてね?」
柚「…うん!!」
「うわぁぁぁ!!
ねぇねぇ!どこから来たのぉ?」
「こっちで遊ぼー!!」
沢山の子達からいっせいに話し掛けられて最初は戸惑ったけど…ママから背中を押され、皆と一緒に遊んだ。
歳も性別もバラバラ…
中には体の一部が欠けていたり、盲目の子もいたけど…
そんな事は関係ない…皆とても仲が良かった。
そんな中…1人だけ目立つ女の子がいた…
見た感じ、私と同い年くらいの子…
みんなの輪の中にも入らず端で本を読むその子は…
どこか、私と似ていた。
「柚華ちゃんどうしたの?」
柚「あの子…」
「あぁ、彼奴?名前は志津見海鼠子(しつみことこ)…
いつもあぁやって、1人で本読んでんだよ」
柚「…そうなの?仲悪いの？」
「話し掛けたら、話すんだけど…自分からはあんまり話しかけてこないよね…?」
柚「そうなんだ…」
何故か、妙にその子が気になった…
…そう、とっても…
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カメ - すっごく続きが楽しみです！更新楽しみです！作者様のペースで更新お待ちしております！ (2021年9月16日 1時) (
レス) id: a727910568 (このIDを非表示/違反報告)
わらびもっちもっち - はじめて！一気読みさせていただきました。とてもおもしろかったです！更新楽しみにしてます！ (2021年9月14日 19時) (レス) id: dfec547105 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユミカン | 作成日時：2021年7月19日 0時
