ヒプノシスマイクanotherSTORYー3ー

107話 簓side ページ22

簓「ちょっと落ち着いたか?」




柚「…うん、ありがと」




簓「なぁ…聞いてもいいか?


柚華ちゃん…一体君ら兄妹に何が起きたんや」



柚「……」




やっぱり、一筋縄じゃいかんな…。



顔を伏せて、黙ってしまった。




柚「…なんか…じゃない」



簓「え…？」


柚「兄なんかじゃない…あんな人」



簓「…!?」


俺の聞き間違いか?靫彦の事か…



簓「何言うてんのや…」



柚「…私は、お兄ちゃんに売られたの…



結局…お兄ちゃんは実験の事しか考えてなかった」



簓「…は?!…そんな訳」


柚「じゃあ、お兄ちゃんはなんで行方をくらませたか分かる?



逃げたんだよ…自分だけ」




柚華ちゃんから言われた衝撃の事実に…俺は何も言えなかった。



柚「教えてあげる…何があったか…




けど、約束して…?」


簓「…？」


柚「もし、何かあった時は…





その時は…皆に話してあげて…」



簓「…あ、あぁ分かった」




その時の俺は…この柚華ちゃんの言葉の意味がわからんやった。




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盧笙side




あの一件から数日…違和感があった。




盧「なぁ、簓…柚華ちゃんから靫彦の事はなんも聞いてへんのか?」



簓「え?!…なんで聞かなあかんねん」



盧「気にならへんのか!?靫彦が」



簓「別に気にならへんよ…」



前とは全然違う…前はもっとこう…


靫彦探すんや言うて張り切っとった…柚華ちゃんの事を見破ったのも簓や…






あの時…簓と柚華ちゃんに何があったんや。



ますます気になって仕方ない…



盧「なぁ、零…簓どないしたと思う?」



零「…さぁな！まぁ、あの嬢ちゃんから脅されたんじゃねぇのか?」


盧「そんな子やあらへんし!!」


零「じゃあ、聞いてみりゃあいいじゃねぇか?



それが1番手っ取り早いだろ?」




盧「っ…それもそうやな…」

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