エゴトレ！！５【ブルーロック】

187 : " 神の眼 " ページ43

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クリス選手がクリアしたボールがラインを割ったため、ドイツのスローインで試合は再開。

ネス選手がそれを受ける。



「あ！ ちょ……味方！暴走！！」



ネス選手の抗議を無視し、雪宮くんはまたも味方からボールを奪った。

そのままドリブルを仕掛けた雪宮くんに、素早くプレスに来たのは。



(玲王くん、すご………キレッキレ)



もしかすると玲王くんも、潔くんのような " 眼 " を持つのだろうか。視野は元々広い選手だったけれど、今はそれ以上の。



雪宮くんからボールを奪い、ドイツのディフェンスを華麗にかわした玲王くんが、前線へのパスを狙う。

ゴール前へと走るはプリンス選手、アギ選手に千切くん。



それからもちろん＿＿＿＿＿＿＿＿＿



「いっくぜ、宝物！」


【いやぁやっぱり一途ですね、玲王くん】


《Aちゃんそれ、試合の解説だよな？》


【パスの出しどころについて、のつもりでした】



日本語のチョイス、間違えた？←


だって玲王くんの視線の先には、そのラストパスを信じて走る凪くんしか＿＿＿＿＿＿＿＿居ない。



「ここしかねぇんだよ、タコ助が……」



前線＿＿＿＿凪くんにボールを放り込むタイミングを計っていた玲王くんが、右足を振り上げた瞬間だった。

いつの間にか玲王くんのすぐ脇へと現れ、ボールを足に当てたのは。



「潔……？！」



誰にも読まれない、止められないという自負があったであろう玲王くんは、愕然とした表情を見せる。


しかし試合は切れず＿＿＿＿＿＿＿＿



「アイアム、スーパーラッキーボーイ♪」


【こぼれ球、落下地点にはクリス選手………そこに身体を当てに行ったのはノア選手です】



上手く身体を入れ替えたノア選手がクリアしたボールを、更に千切くんが拾う。その高速カットインを上手くブロックする黒名くん。



【目まぐるしく変わる展開。今度はアギ選手とカイザー選手がボールを奪い合う！】


「Aさん、字が乱れてきとるよ」


【だってひおりん、皆のプレー速すぎて】



ふわりと浮いたルーズボール。



「天まで……俺に味方する……」



それはまるで、玲王くんへのパスが如く。当然、ジャストミートで振り抜く右足。


横っ跳びした我牙丸くんの目の前に現れたのは、あの。



「うん玲王。ここ100点」


「パスだバカGK」



だがその天才トラッパーの登場すらをも見抜く、神の眼を持つ者が一人＿＿＿＿＿＿＿＿



ボールと凪くんの間に、割って入った。


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