エゴトレ！！５【ブルーロック】

186 : 真面目にピー音 (白目) ページ42

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P.A.内。

プリンス選手にゴールを阻まれた雪宮くんは、力尽きたように両の手を膝へとついた。


その顔に浮かぶは、絶望。



(確かに、こんなビッグチャンスは早々)



訪れることはないだろう。
「新・英雄大戦」というハイレベルな戦場では、シュートチャンスを得るだけでも大変なことだ。

だから雪宮くんは、今の全てを賭けて＿＿＿＿＿＿＿



「おい雪宮！」



未だ動かない雪宮くんへ、先程ボールを横取りされた潔くんが食ってかかる。潔くんは潔くんで、貴重なシュートチャンスを雪宮くんに奪われた訳で。



「……俺と手ぇ組もうぜ、雪宮」



だが雪宮くんの尋常でない様子に、潔くんは戦意を喪失したらしい。それ以上責めることはせず、新たな提案を投げかけた。



「俺にアシストしてくれ」



(……まあ、そうくるか。潔くんなら)



それは確かに現実的、かつ合理的だ。

この戦場で大切なのは、アシストを含む「結果」。実際に潔くんは、スペイン戦における國神くんへのアシストがあったからこそオファーも入った。



(正解だと思うよ。理屈では)



「……黙れよ、ゴチャゴチャ……」



潔くんの提案を黙って聞いていた雪宮くんが、ようやく口を開く。力を失いかけていた瞳が、再びギラついたようにも見えた。



「……俺は俺のゴールと " 心中 " する……乗り越えるんだよ、この試練を……！！」



その " 思い " は、ここに居る誰にも理解できないだろう。雪宮くんの抱える事情を知る、私もまた。

それでも潔くんは、雪宮くんへの説得を試みる。どこか戸惑いを隠せない表情のまま。


しかし。



(……交渉は決裂。仕方ないけど)



" 今の " 潔くんと雪宮くんが相容(あいい)れることは難しい。何故なら。



(二人共、「自分のゴールで主役になりたい」から)



わかりあえなくて当然。
ぶつかり合うのも必然。



「お前、カイザーと同類のマウントクソ野郎だわ」


【おっとここで雪宮くん、潔くんにとっての地雷を見事に踏み抜く悪口だ！】


「Aさんてば、急に張りきらはるねぇ。解説」


【ひおりん、シッ！】


「こっちだって……お前みたいな自意識 ( ピー ) 野郎と同じ世界で生きたかねぇよ……」


【ちょ、潔くん、、いやアンリさん今のピー音間に合いました？ ………あ、ハイ。間に合ったようですね良かった】


「……一人で気持ち良い夢抱いて、沈んで ( ピー ) ッてろドロ船が」


【潔世一、キャラ変が激し過ぎると思うんだが】


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