エゴトレ！！５【ブルーロック】

183 : お仕置き忘れてた ページ28

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プリンス選手とカイザー選手の、ハイレベルが過ぎる 1 on 1 。


一瞬の隙(すき)も逃すまいと、その近くで様子を伺っていたのはノア選手、アギ選手、國神くん。更には玲王くんと潔くんも。



一番に反応したのはノア選手と思われた。しかし詰めていた距離の、ほんの僅かな差か。

先にボールへ足先が届いたのは結果、玲王くんだった。



(………潔くん、驚いてる)



確かに純粋な " 身体能力 " という意味では、潔くんのそれより、玲王くんの方が優れている。


だが今の潔くんは、身体能力の差を補って余りある「ピッチ上を見通せる眼の使い方」を手に入れたのだ。



その彼より。

何ならノア選手より先にボールに届いた玲王くんも、同じように＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿



(視えてる、ってコトなのか)



それは皆がそうそう、手に入れられるモノとは思わない。だから潔くんも驚いているのだろう。



(さすがは器用大富豪カメレオン)



「そこそこの器用さ」は、選手にとって時に仇(あだ)となる。けれどその器用さでもってして、能力パラメータの全数値を限界まで上げれば。



(どこに行っても重宝される、" オールラウンダーの出来上がり " って訳だ)



やっぱりすごいと感心していれば、セカンドボールを拾った千切くんが、超高速のドリブルでドイツゴールへ向かっていく。


いや速すぎるんだが試合展開。
解説を挟む隙、ミリもないんだが。(諦め気味)



『っ、いっっった！！』


《シャラップAちゃん。スケブ解説、サボんないで》


『もはや注意がただのお仕置きプレイになっ、………いだだだだスミマセン黙ります』


《本当、救いようのない鳥頭だな》


【手がしびれて文字が形成できないタスケテ】



絶対これ読めないよな……(諦め加速)

いや、皆のプレーがすご過ぎて完全に忘れてた。
電流ミサンガ着けられてたんだったわ私の手首。←



当然ピッチでは変わらず、息を飲むような攻防が続く。


千切くんが切り裂いたドイツDF陣、その行く先を辛うじて阻(はば)んだのは。



「……ひっ込んでろ仔猫が……！！」



つい先程、目の具合を気にしていたようにも見えた雪宮くんで。


雪宮くんのポジションは逆の、左SB。

ドイツチームの右サイドを突破してきた千切くんの元まで一気に駆けてきたスピードも、また。



【これは青い監獄スピードスター同士の、直接対決だ！】


「堪忍なぁAさん、僕も読めへん」


【無念】


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