エゴトレ！！５【ブルーロック】

182 : 新旧 ( 失礼 ) のデュエル ページ27

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ノアも実は結構、大人げないトコある。(小声)


まあ世界一になるような、" 真のエゴイスト " だ。当然なんだろうが。



凪くんのゴールで、試合は2―2の振り出しに戻った。新・英雄大戦は「3点先取制」、なので次の1点を入れた方が勝ち。



ピッチへと視線を戻せば、リスタートのボールをセットするカイザー選手。その、左後方。


そこには、目元を手で覆うような仕草を見せる＿＿＿＿＿＿＿＿



(大丈夫かな、ユッキー)



今日のイングランド戦。左SBとしてスタメンを勝ち取った雪宮くんだけれど、ここまでは目立つ活躍が無かった。

それでもSBというポジションは、ボールに絡まない所でも、走る距離が長い。すなわち運動量は多く。



(もしかして少し、霞んできたか……？)



雪宮くんが抱える目の疾患(しっかん)には、疲労も影響する。これほどレベルの高い試合で走り通していれば、普段より消耗するのも無理はない。


気には掛かっても、試合中。
今の私に出来ることなど。



そんなことを考えている内に、ボールは既に蹴り出されていた。ネス選手からのパスをトラップした、カイザー選手の前。



【カイザー選手に対面でマッチアップするのは、何とイングランドの指導者・クリス選手。これはすごい煽り合いだ……！】



いやプレーもすごいんだけども。
その上をいく煽り。←


もう「老害」とか言うちゃってますやんカイザー選手。クリス選手って、ノアより年下じゃなかった……？ (小声)



(うわ、さすが)



かなりの得票差があったとはいえ (私もたいがい失礼)、世界2位の称号はダテじゃない。


繊細なボールタッチからの股抜きで魅せたカイザー選手に、クリス選手はその身体能力だけで付いていく。

一度抜かれても即座に追いつける、その。



【完全無双のパーフェクトボディ……！！】


《ソコだけ切り取って書くと、Aちゃんの痴女ぶりが際立つだけだから》


【はしょり過ぎました】


こんな地味なスケブ芸、見ててくれる人なんて早々居ないとは思うけども。

意外と絵心さんがツッコんでくる件。(小声アゲイン)



クリス選手とカイザー選手の " 決闘(デュエル) " は最後、そこへ入り込むタイミングを読み切ったノア選手によって、幕が下ろされると思われた。


が、しかし。



「……っ、しゃおらっ！！」



混戦の中、その足にボールを当てたのは＿＿＿＿＿＿



才能の密集地帯にスライディングで突っ込んできた、玲王くんだった。


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