エゴトレ！！５【ブルーロック】

180 : 曲芸か超常現象的な ページ25

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＿＿＿＿＿＿＿たったの数秒。



だが凪くんのプレーはまるで、一つ一つの瞬間が切り取られたかのように鮮やかで。



(………っ、)



ピッチではついにゴールを決めた凪くんが、全身で叫んでいる。


あの凪くんが。
初めて見せる爆発的な＿＿＿＿＿＿＿＿感情。



【これは解説とか無理なヤツですね。VTRコマ送りでドウゾ】


《簡単に職務放棄するな。自分から仕込んだんだろ、スケブ芸》


【いやもう、見たままが全てですし】



めちゃめちゃ強いて言語にするなら、ストン、チュン、ヂュン、チュン、チュン、ヂュン？ からの、ズドーン！！って感じ。


ん？………あ、チガウ。「チュン」1個多かった。←



(何と言うか………" サッカー " ってスポーツの枠とか概念を超えてるんだよな。凪くんのプレーは)



やはり普通はまず、「全てのプレーの基礎」となる「サッカーの基本動作」がある訳で。


フリーダムなプレーを好むあの蜂楽くんだって、その動きのベースは持っている。



(でも凪くんは違う)



「サッカーをよく知らない」からこそ、その「ベース」が凪くんにはほぼ無い。今はまだ。


故の＿＿＿＿＿＿＿＿自由な即興(アドリブ)。



そう。

凪くんのプレーはそのほとんどが、敵・味方の動きに合わせて " その場で " 浮かべる発想。すなわちアドリブ。


クリス選手とアギ選手は、凪くんに「自らが主体となる」プレーをさせようとした。相手に合わせるのではなく、自らがゼロから創り出せと。



この試合が始まってしばらくは、凪くんも間違いなく、そうしようとしていたのはわかる。攻撃を組み立てている様子は見えたから。



(……でもそれじゃ………勝てないと、思った？)



潔くんに。
初めて「敗北」の味を教えられた、その相手に。


だから凪くんはもう一度、" 進化した " 玲王くんと組むことを選んだ。「力を貸してくれ」と。


その結果が。



〈な……なんだ今のは？！ 曲芸か？！超常現象か……？！ 凪誠士郎のファンタスティックゴールで……マンシャイン・C、同点だぁ！！！〉


【ほらね絵心さん。本物の実況さんの語彙でも、似たような表現】


《お前が言うな》



インカムで絵心さんに静かにツッコまれていれば、未だ凪くんのゴールでざわつくフィールドに響いた＿＿＿＿＿＿＿＿



「レディース エーン ジェントルメーン♪」


【ほう。イングランドチーム、更なる曲芸でも見せてくれるのでしょうか？？】


《違ぇだろ》


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