24 : 弟さんの意思はいずこ ページ28
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30分ほど横にさせてもらったところで、めまいが治まってきたのを自覚した。
潔さんには何度か、自室へ戻って頂くように伝えたのだが。
「ヒマだから」などとおっしゃって、結局付き添っていて下さった。お優しい。
……………これアレじゃない?
やっぱり脈アリなんじゃない?? (ポジティブ戻ってきました)
まだ心配して下さる潔さんを横目に、ベッドの上でゆっくりと起き上がる。
安心してもらうべく、潔さんに笑いかければ。
「お、もう良さそう?」
ベッドのカーテンの隙間から、顔を見せたのはドクターだ。
『申し訳ありませんでした。お帰りになる所だったんじゃ』
「ちょっと目だけ見せて。………いや今夜はどうせ、ここに泊まるつもりだったし。」
「大丈夫そうだね」と優しく笑って、ドクターは白衣のポケットからスマホを取り出す。
「で、会長から伝言。今夜はAさんも、ブルーロックに泊まれって」
『あー……』
「心配してたよ」
温厚なドクターに微笑まれながらそう言われれば、断れるはずもない。
了承の意を告げ、とりあえず医務室を後にする。
「Aさん、泊まってなかったんだな。ここに」
きっと、私を思いやってくれているのだろう。
ゆっくりとしたペースで隣を歩く潔さんが、そんなことを確認してきた。
『そうですね、基本は帰宅してました』
「それも疲れの原因じゃね? ここ山奥だし」
確かに自宅との往復だけで、かなりの時間はくってしまうのだが。
それでも私が、律儀に帰宅していた理由。
『……ひとつ屋根の下に潔さんがいらっしゃると思うと、興奮して眠れなくて……っ』
「ごめんAさん、どうリアクションしていいかわかんねぇわ……」
ですよねと頷き、何の気なしに前方へと視線を向ければ、そこには。
『あ。冴さん』
「………もう上手くいったのか。意外とチョロいのな潔」
「は? ………そういうんじゃねぇよ」
『そうですよ冴さん、潔さんに失礼です! まだ! まだ上手くいってはいません残念ながらまだ!』
「Aさん……」
「うるせぇな」
肩を竦めた冴さんは何故か、潔さんと私を見比べて。
「ま、お前はうるせぇけど退屈はしなさそうだからな………潔にフラれたら、凛と結婚するか?」
『そこは「俺と」じゃないんですね』
「何で俺がお前と結婚しなきゃなんねぇんだ」
『逆に何で凛さんなら良いと思われたのかな?、って』
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ひよ(プロフ) - 魔孤蠧マコトさん» 魔孤蠧マコト様、はじめまして!勢いのあるコメントありがとうございます♥ 大人になった潔のエゴみとか格好良さが、少しでも感じて頂けていたら嬉しいです! (4月14日 13時) (レス) id: 03402cf4a3 (このIDを非表示/違反報告)
魔孤蠧マコト(プロフ) - ヴワ゛ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!!潔のくせに!!潔くせにィィィィィ!!!!!可愛いくせにィィィィィ!!かっこよくなってんじゃねぇヨォォォォ!!ヴワ゛ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!最後で尊†┏┛ʚ♡ɞ┗┓†死したわ!!何だこの神作品は!!コロす気か!? (4月13日 18時) (レス) @page50 id: 96bbb29a63 (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - ちゃむさん» ちゃむ様、はじめまして! 完結済の話にコメント頂けて喜び舞ってます♥ 色々ストレートな夢主ですが、気に入って頂けたみたいで良かった…!ちゃむ様最推しを変更できて光栄です!(ニヤ )(悪いお顔) (3月21日 8時) (レス) id: 03402cf4a3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃむ - あ”あ”あ”あ”ぁ!!!お、終わってしまった…この作品の夢主好きだったのになぁ…てかひよさん!!どうしてくれるんですか!!?私の最推しがよっちゃんになっちゃったじゃないですか!(すんません) (3月20日 20時) (レス) @page47 id: b02cacdca3 (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - しおさん» しお様、はじめまして!コメントありがとうございますめちゃくちゃ嬉しいです♥ ご指摘の通りスラ/ダンの曲でした!笑 気づいて頂けた! 夢主も気に入って頂けたようで良かったです(泣) (3月11日 12時) (レス) id: 03402cf4a3 (このIDを非表示/違反報告)
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