志望理由 ＝ 潔世一と結婚したい【ブルーロック】

1 : 就職先は一択です。 ページ2

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『いよいよ始まるんですね、W杯アジア最終予選が……！』


「そうね…………あ、それよりAちゃん少し休んだら？ その………目の下の隈が……」



ニヤニヤしながらマイPCを叩き続ける私に、隣に座る職場の先輩・帝襟アンリさんは、言いづらそうに囁いた。


え？ 隈？？
やだ私としたことが……！



『嘘、目立ちます？！ 』


「う、うーん………少し？」


『すみませんアンリさん、お迎え行く前にメイク直す時間下さい何でもしますから！ お願いします！』


「そこまで必死にならなくても大丈夫よ……」



土下座する勢いでそんなお願いをする私に、アンリさんは引いているご様子。


いやだって、隈ガン目立ちのみすぼらしい顔で、「彼」に会うわけにはいかないもの！


拳を握りしめた私の耳は、深い深い溜息を拾う。



「………本気なのねぇ、Aちゃん」


『当たり前ですよ。私が何のためにJFU(ここ)に就職したのか、アンリさんはよーくご存知じゃないですか』



ずっと夢だった、JFU職員の道。

その採用が懸(か)かった最終面接の場に、このアンリさんもいらっしゃったのだ。



「そうなんだけど………そこまでガチとは、流石にねぇ……」


『人生の大事な岐路で、嘘はつきません』



何年も努力して " 育乳 " した胸を張れば、再びアンリさんは大きな溜息をつく。



「でもね、Aちゃん。わかってるとは思うけど、選手達はこれから大変な時期に入るから。迷惑を掛けるようなことは、しちゃダメよ？」


『そこはお任せ下さい。 こう見えて私も、日本サッカーを心から愛する一人です。邪魔にならない程度に、頑張りますから！』


「ううーん。なら良いけど………確かに仕事は、よく頑張ってるしね……」


『いえ。仕事はもちろんですけど、今言った「頑張る」はアレです。潔選手との婚活の方です』


「……」


『アッ、そろそろ時間だ！ 行ってきますね！』



やや遠い目をしながらも、手を振ってくれた先輩に両手で振り返して。


まずはメイクを直すべく、私はスキップする勢いでトイレへと向かった。


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2 : 感動の再会？→←Intro : 初恋泥棒

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