刀鍛冶の娘【鬼滅の刃】【時透無一郎】

5 : 焼鳥にすんぞゴラ ページ6

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「すごい……！」



隣に立つ隊士さんが小さな声で、でも心から感嘆したような声を上げる。


ああ。
この人はちゃんと、自分の目で追えているんだ。


私には正直あの動き、異次元すぎてロクに見えないのに。



『そうか………あの昆布柱(仮)、やっぱり腐っても柱なんだ。性根から腐ってそうなのにね』


「えっ？」



うっかり………ではなく意図的に口にした悪口に、隊士さんは目を見開いて驚き、小鉄くんは深く頷く。

その時。



「……ッハアアアアア！？ 何言ッテンノヨ、ソコノ不細工オンナガアアアア！！」


『あ"！？』


「Aさん、ガラの悪さが出てるよ」



バサバサと羽ばたく音と、私を責めるような色を含む金切り声。


おい待て。これはな。
こ・れ・は！！ お・め・ん・な・の！！！



「ソンナオカメミタイナ顔シテルクセニ、無一郎ニ失礼ガスギルワヨ！！」


『お面だ、っつってんだろこのクソ鴉！ 焼鳥にすんぞゴラ！！』


「フン！ ヤレルモンナラヤッテミナサイヨ、コノオカメブス！！」



口の悪い鎹鴉だな……！(特大ブーメランなのは知ってる)


コイツあの昆布柱(仮)のだろ、きっと。
主人の性格は、鎹鴉にも影響するのか。



「女の戦い、ってヤツですね」


「あ、あの落ち着いて下さい！ …………え？ わーダメダメ！ こんな所で火なんかおこしたら、山火事になる！」


『止めないで下さい善人隊士さん』


「野蛮！ 野蛮オカメブス！！」



このピーピーうるさい性悪鴉は、この山もろとも焼き払ってやる……！！



懐から燐寸(マッチ)を取り出した私を、善人隊士さんが抑えた、その時。


再び辺りに響いたのは、バキィン！という大きな音で。



「あっ！ 鎧が……」



絡繰(からくり)人形の鎧が、昆布柱(仮)の一撃で砕け散るのが見えた。



(………壊れた！)



「小鉄くん！」



それを目の当たりにした小鉄くんは、ブルブルと小さく震えてから。


その場から脱兎のごとく、駆け出した。


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ひよでございます……
ブルーロックの連載からも飛んできて下さった方々、本当にありがとうございます(泣)
めちゃくちゃ嬉しいです！！

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