続）二人の特級術師に何故か狙われています。【呪術廻戦】

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『………つかこれ、壊せないですかね？ 先輩達二人で、バァァァァン！！て』



ほら前に、私と夏油先輩が「しないと出られない部屋」ってフザけたご都合呪術にかかった時、五条先輩やってくれたやつ。

何かバァァァァン！！て。(術式の名前を記憶喪失)



「んー………あん時は俺、呪いの対象じゃなかったからなー」


「これは多分、私達3人にかけられたものだから………下手に物理で壊せば、何か影響が出るかもしれない」


『え。じゃあ今すぐこの、「前門に五条、後門に夏油」から抜け出すのは………』



簡単ではないかな、ってわざわざ私の耳元で囁く必要はないんですよ、夏油先輩。

ちょ、息！わざと吹きかけるな！！



『ムリムリムリ！ とりま夜蛾先生呼びましょう！』


「スマホ圏外」


『クソが！！』



電波遮断とかめちゃくちゃ性能いいじゃないか、私に祓われるような雑魚呪霊だったくせに！



「この前みたいに、何かお題をクリアすれば脱出できるってことかな」


『お題も何も、五条先輩の制服以外見えねーです』


「………あ。この上に貼ってあんのそうじゃね？ んーと、" 最強とシないと出られない箱 "」


『明らか作りましたよね今』


「私には天井も見えるんだから、そんな嘘をついても仕方ないよ悟」


『それにそのお題だと、五条先輩と夏油先輩でシても成立するんじゃ』


「オ"ッッッエ"ー」



最強は私の頭上で、舌でも出しているに違いない。

でもいくら私を挟んでいるとはいえ、先輩達の身長はそこまで変わらないはずだから………



『………むしろ今はお二人が、ちゅーする勢いの距離感なのでは？』


「オ"ッッッエ"ー」


「やめてくれ。その距離を紛らわせる意味もあって、Aを吸っているんだ」


『なるほど』



…………いや、なるほどじゃねーわ私。いかなる理由でも吸われるのはダメ、絶対。



つかこれ逆に、お題が無い方がヤバいんじゃなかろうか。

物理攻撃もダメ、お題クリアの望みも無いとくれば、脱出できる可能性が＿＿＿＿



「しばらくこの状態が続くかもしれないなあ」


『だから何でそんなに声が嬉しそうなの……』


「俺もA吸いしとこーっと♪」


『するなまじで！』



でもあまり身体をもぞもぞさせれば当然、先輩達の身体に密着してしまうわけで。

ガッデム！と叫びかけた、その時。



この緊迫した(？)状況に全くそぐわない、少し間の抜けたメロディが＿＿＿＿＿


わりと大音量で、流れ出した。


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