番外編 6 : 五条先輩に堕ちる ページ43
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落ち着かない気分のまま、部屋でスマホをいじっていた18時過ぎ。
いきなり鳴った着信音と画面上の名に少し驚きながら、「通話」をタップした。
「今ヘーキ？」
五条先輩の声は微かに他の音を背景にしていて、まだ外に居るんだな、と理解する。
大丈夫だと答えれば、小さく吐かれた息。
「お前もう、晩メシ食った？」
『あー、まだです。もう少ししたら、食堂行こうかなって』
「なら一緒に外で食おうぜ。今から高専戻るから………30分くらいだな」
そこで話聞くわ、と続いた先輩の提案に異論はなかったから、了承の意を告げて通話を終わらせた。
「待たせたな」
『いや全然』
30分後、女子寮のエントランスに五条先輩は現れた。着替えたらしく、私服姿で。
「何か食いたいもんある？」
『え……うーん………強いて言えば今日は、洋の気分ですかね』
いいな、と頷いた五条先輩はスマホを操作してから、私に向き直って右手を差し出す。
見当をつけてその手を取れば、先輩は小さく笑った。
「だいぶ慣れてきたじゃん」
『え。移動ですよね？』
「ん、時間もったいねーし。まあ移動とか関係なくても、お前にはいつでも触れてえけど」
悪戯っぽく笑いながらそんなことを口にされて、どう返せと言うんだろう。
小さく唸った私の肩は、まだ笑っている先輩の長い腕へと収められる。
次の瞬間にはあの浮遊感が身体を包み、とっさに瞑った目を開けるとそこは、
「個室空いてたから頼んどいた」
『五条家御用達とか。敷居高過ぎだけど期待しかない』
前に連れてってもらった料亭も、ヤバいくらい美味しかったしな…………あ、いや今日はちゃんと話さなきゃいけないことがあるんだから。
目先の食欲に、流されちゃいけない。うん。
お店の人に案内されたのは2階の個室で、差し出されたメニューにお値段が載っていないことにビビり倒した私に、先輩はやっぱり笑い声を上げた。
「別に実家がどうとか関係ねーぞ。俺の給料、お前の想像軽く超えてっから」
『いやそうなんでしょうけど………しかしどれも美味しそうで悩ましい……』
はあ、と溜息をつけば、先輩はまたしても吹き出す。
「Aらしいな」と言われてしまうと、返す言葉もないけれど＿＿＿＿
私にとってこの空間はひどく、居心地が良かった。
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ひよ(プロフ) - ナミさん» ナミ様、こちらの話し作品にまでコメント頂き、本当にありがとうございました！嬉しかったです♥️ (2023年4月8日 14時) (
レス) id: 03402cf4a3 (このIDを非表示/違反報告)
ナミ - コメント失礼します｡すごく面白かったです!最後まで面白いです!!最高です(^^) (2023年4月8日 10時) (レス) @page50 id: cbde72f558 (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - みーちゃんさん» みーちゃん様、はじめまして！完結済みのこちらにコメントして下さって本当にありがとうございます♥️ めちゃくちゃ嬉しかったです！お気に召して頂けたようで、光栄です！ (2023年3月27日 16時) (レス) id: 03402cf4a3 (このIDを非表示/違反報告)
みーちゃん - 最高過ぎます...。オチが夏油ｻﾏと五条ｻﾏが交互にいらっしゃる（語彙力)のが最高過ぎますしTT最後の話もおもろくて最高···尊い (2023年3月27日 15時) (レス) @page50 id: 242dc6d800 (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - 夜月さん» 夜月さま、最後の最後までお付き合い頂き、本当にありがとうございました♥ 頂けたコメントのおかげで、何度助けられたかわかりません…！私もこの夢主、書きやすかったです(笑) また気が向かれましたら、新作も宜しくお願い致します！ (2023年1月23日 20時) (レス) id: 03402cf4a3 (このIDを非表示/違反報告)
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