本編 最終話 : 今は、まだ。 ページ25
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『トイレ行きたい』
「……今は休み時間です。ご自由に」
このくだり前にもしたなと思いつつ、文庫本を持つナナミンの手を引いた。
私に振り回されることに耐性………というか、諦めがついてきたらしい同級生は、かなり控えめに舌打ちしながらも席を立つ。
よっ！ じぇんとるまん！
「……灰原にも今朝、頼まれましたから」
仕方がないとボヤくナナミンには、背後を任せるとして。
いつも通り持てる神経を全力で研ぎ澄ませながら、女子トイレへの道のりを慎重に進む。
次の瞬間。
私の中の危険センサーが、けたたましくアラートを鳴らした。警戒警報発令……！
『総員、第一種戦闘配置！』
「現在総員、私一人です」
今すぐ帰ってこいお人好し灰原雄！と、心の中で呪詛(呪詛師堕ちはダメ、絶対)を吐けば。
「相変わらず仲が良いみたいで何より」
「あ？ だから俺らのAにくっついてんじゃねぇよ、七海」
「……先輩方から大切な親友を護衛しているだけですので、文句を言われる筋合いはどこにも」
『アッ……！』
ナナミン優しい。さり気なく親友とか言われて、舞い上がりそうなんだが私。
今日の日記に書くね！！
ナナミンの反論を受け、ガタイの良い二人組は間合いを詰めてくる。
だから近い。あとやっぱ威圧感すげえ。
「トイレなら俺ら呼べって言ってんだろ。個室までちゃーんと、付き合ってやるし」
「水くさいなあ、ハニー」
『そういう趣味はないって何度言わせんだ』
一眼どこだっけ、って笑顔で言うな前髪先輩。
ガチだよ目が。
「Aさん、大丈夫なんですか？」
『いやマジで漏れちゃう5秒前です』
「だいぶ日本語を学ばれたようで何より」
褒められた！と喜んだのも束の間、はあ、と特大の溜息をついて、ナナミンはまたも素早く跳んだ。
っしゃ！！プリンス七海健人バンザイ！
「あ！テメ、 Aに触んなよムッツリ七海！」
「Aに触れられるのは、私達だけだよ」
やっぱりあっかんべーをした五条先輩と、余裕の笑顔で右手をひらひらと振る夏油先輩。
『私
そう叫びながら、あっかんべーを返してやった私には。
…………ナナミンの低く小さな笑い声が、降ってきたのだった。
「二人の特級術師に何故か狙われています。」本編・完
☆ 1/6 番外編アンケート結果→←66 : 「お前は、ほんと」
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ひよ(プロフ) - ナミさん» ナミ様、こちらの話し作品にまでコメント頂き、本当にありがとうございました！嬉しかったです♥️ (2023年4月8日 14時) (
レス) id: 03402cf4a3 (このIDを非表示/違反報告)
ナミ - コメント失礼します｡すごく面白かったです!最後まで面白いです!!最高です(^^) (2023年4月8日 10時) (レス) @page50 id: cbde72f558 (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - みーちゃんさん» みーちゃん様、はじめまして！完結済みのこちらにコメントして下さって本当にありがとうございます♥️ めちゃくちゃ嬉しかったです！お気に召して頂けたようで、光栄です！ (2023年3月27日 16時) (レス) id: 03402cf4a3 (このIDを非表示/違反報告)
みーちゃん - 最高過ぎます...。オチが夏油ｻﾏと五条ｻﾏが交互にいらっしゃる（語彙力)のが最高過ぎますしTT最後の話もおもろくて最高···尊い (2023年3月27日 15時) (レス) @page50 id: 242dc6d800 (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - 夜月さん» 夜月さま、最後の最後までお付き合い頂き、本当にありがとうございました♥ 頂けたコメントのおかげで、何度助けられたかわかりません…！私もこの夢主、書きやすかったです(笑) また気が向かれましたら、新作も宜しくお願い致します！ (2023年1月23日 20時) (レス) id: 03402cf4a3 (このIDを非表示/違反報告)
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