続）二人の特級術師に何故か狙われています。【呪術廻戦】

57 : かなり本気だよ ページ15

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まあそれはともかく、とやっぱり変態説は否定せず(いっそ清々しい)、夏油先輩は私の顔を覗き込んだ。



「………五分五分、ということかな結局。悟と私は」


『考えたこともなかったですけど………今の流れなら、そうとも言えなくもなくなくもないかもしれないですね』


「それは何重否定になるんだろう」



五分五分かあ………うーん、「どっちもどっち」って言い方のがしっくりくるけど、とりあえずそれは言わないでおく。(面倒くさそうだし)


私はね、と話し始めた夏油先輩へ視線を戻した。



「悟となら、Aを共有してもいいと思っているんだけど」


『すげえ。一番大事なはずの、共有される予定の人間の意思が置いてきぼりて』



そりゃそんな提案されたとこで、秒で却下に決まってるけども。

それでも、よ。本人不在が過ぎる。


私の抗議など意にも介さず、夏油先輩は含むような笑みを見せた。



「悟は基本、それは嫌みたいなんだ」


『まあ、その反応の方が一般的だとは思いますけど。へー最強も意外と、真っ当なところあるんですね』



全てにおいてイカれてると思ってたわ。(失礼)

呪術師ってのは大概イカれぽんちだって、ナナミンもよく言ってるし。



「真っ当………うーん……と、言うより」



そこで夏油先輩は一旦、言葉を切って。

「かなり本気ってことじゃない？ Aに 」なんてさらりと続ける。



……………ん？

本気、って言いました今？ もしかして。



あまりに驚いたせいで一瞬、脳内がバグる。

本気って何だ。
その字面だけで判断しちゃうとつまり、要するに。


五条先輩が、私のことを＿＿＿＿



『………いやいやいやいや何をいきなり』



バグ状態のまま導き出した結論は秒で自ら、否定をした。ある訳がない、そんなこと。


でも私はやっぱり色々と、わかりやすいらしい。

夏油先輩は苦笑して。



「ああ、やっぱりわかってなかった？ でも悟は優しいだろう、Aには」


『優しい？？』



その言葉には正直、わりと大きめの疑問符が浮かんだのだった。


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