続）二人の特級術師に何故か狙われています。【呪術廻戦】

56 : どっちもどっちだけど ページ14

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努力はしてみた。

でもやっぱり夏油先輩は、簡単に誤魔化されてはくれず。



「それでAの答えは？」



元に戻されてしまった問いかけに、小さく溜息をついた。



『やっぱ究極の選択ですね』


「そんなに悩むことかなあ」



簡単な話だろう？なんて言われても………ううーん。


(ほぼ強制的に)どちらかを選べ、っていうのは難しいだろ。

そもそもがそういう対象として、こっちは見ていない訳で。



『とりあえず本音を言えば、どっちも好きではない………んですけども』


「うん。そこは案外手強いよね」



「もっと早く落とせると思ってたけど」と肩を竦めてみせる夏油先輩。


いや何がすごいって、それだけ自信満々なのに嫌味がミリもないところね。

むしろ説得力すらあるわ恐ろしい。



『まあ………単純にビジュだけで言えば、夏油先輩の方が好みです。塩系醤油系顔が好きなので』


「なるほど」


『中身は、ううーん………二人ともクズっちゃクズ……どっちもどっち？ なんで』


「ひどいな。硝子に影響され過ぎだよ」



いや、わりと自然の摂理みたいにそう認識されてますよお二人。周囲からは。



『夏油先輩には、私じゃ太刀打ちできないいやらしさとか変態的要素があるけど……五条先輩は、そこまでじゃない………ですかね』



確かに最強からもセクハラされることはあるけど、あの人の場合はせいぜい「ガキのいたずら」みたいなイメージだ。

対して隣の御方は、私の知らない世界にもめちゃくちゃ詳しそう。(偏見)



私なりのそんな見解に、夏油先輩は「ふむ」と自身の顎の辺りに手を添えた。



「変態的とはまた失礼だな」


『それはごめんなさい。他に語彙が出てこなかったんです』


「せめてアブノーマル、とかね」


『あんま印象は変わらないですし、何なら変態的要素は認めてますよねそれだと』



いや………ふふ、じゃなくてさ。

ちゃんと否定して欲しかったよ。(遠い目)


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