続）二人の特級術師に何故か狙われています。【呪術廻戦】

54 : どっちが本命て ページ12

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そんなアホーな会話の最中、年齢詐称疑惑の片割れはといえば。



「………オレもAに抱かれたい」


『ねえ最強は何に目覚めたのかな？』


「俺今めちゃくちゃ見られてる、悟に」



＿＿＿＿パンダにロックオンしていた。

ぶるり、と私の腕の中で、パンダが震える。


だよな。

五条先輩サングラス外したから、六眼でガン見されてんだもんな。怖いよな。



「俺も抱いてくれ、A」


『どっちかっていうと五条先輩は、私の中では攻めのイメージだったんですけど』



………うんまあ………その辺りは性癖の部分なんで、深くは追求しないでおきますね。

つか、知りたくもないけど。


げんなりしかけたその時、補助監督さんがこちらへと慌てた様子で走ってきた。

あ、これアレだな、エグいの(呪霊)出たんだな。



「……ったく、次から次へと」


「特級はモテ過ぎて困るよ」


『夏油先輩。それガチに取られますから、他の男共の前では言わない方がいいですよ』



私の言葉にふふ、と笑った夏油先輩と、まだ少し不服そうな五条先輩。


この二人じゃないと救えない命って、絶対にあるんだよな。

……………うん。それは認めてる。



行ってくる、と素早くこの場から走っていく二人の後ろ姿を、これまたパンダと見送っていれば。



「………で、Aの本命ってどっちだ？」


『は？』


「二人共、クズとか言われてるらしいけどな。呪術師としては最強なんだろ？ まさみちも認めてるし」



本命、とその言葉を繰り返せば、パンダは何だかゲスい表情で笑った。

可愛さ半減するから、今後その顔は止めな？



『いや………あの先輩達は、そういうんじゃなくて』


「へえええー？」



まだニヤニヤしているパンダの頭を、軽く叩いてやった。

それにも動じず、パンダはヒヒヒと笑う。



「意外とモテんのな、お前」


『いや本気じゃないよあの人達も。セクハラ楽しんでるだけで』



私の結論に、ふむ、とパンダは数秒思案などしてみせた後。



「………まあ確かに、この乳は悪くない」


『あ？』



そんなことを言いながら、ぽふん、と私の胸へ寄せてきたパンダの頭を。

今度はわりと本気で、叩いてやったのだった。


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