二人の特級術師に何故か狙われています。【呪術廻戦】

36 : もしも始まってたら… ページ37

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笑って身体を起こした夏油先輩の下から抜け出せば、「あ"あ"？！」と秒で凄む最強。


まあ確かに、押し倒されていたように見えてもおかしくはないが。



「Aおまっ………傑にナニされた！！」



素早く近づいてきた五条先輩に胸ぐらを掴まれ、ガクガクと揺さぶられる。

イタイイタイイタイ、それもう暴力。



『うえっ………いや、ダイジョブです。何も。むしろ赫からは守ってもらいましたし』



五条先輩もありがとうございました、と珍しく素直にお礼を言えば、はあああ、と安堵したように吐かれた息。



「……いやまじで間に合って良かった………Aがもう中で、傑に食われてんじゃねーかって」



らしくねえけど焦ったわ、と眉を下げた五条先輩に、夏油先輩は面白そうに笑う。



「私はそのつもりだったけどね。さすがに無理矢理は、本意じゃない」


『え。あの状況から、合意にもってく自信あったんですか』



それも怖い話だけど、何か夏油先輩なら有り得そうな気もする。

……………やっぱこの人危険だ。



「あ”？ んなの俺が許すかよ」


「うーん、でももし始まってたら………悟はどうしたかな」



始まってたとか、サラッと恐ろしいことを想像させるな頼むから。

そこに最強現るとか、ほんとカオスだよ。


正直疲れていた私は、ツッコむこともせずに帰ろうとしていた。

お腹空いた。早く寮に帰ってごはん食べて寝たい。



そうだな、と夏油先輩のアホな質問に、最強が応じるのを無視して歩きだせば。



「傑と穴兄弟はカンベンて思うけど、目の前でおっ始まってたりしたら………」



「やっぱ混ざるだろそれは！」なんて、めちゃくちゃ良い笑顔で言うなよ泣けてくるから。



『ほんと最強の称号に土下座しろと思う』


「つか何なら今からホテル行く？」



この前のリベンジ、なんて私を覗き込んできた、その最強の。



「ああっ！テメ、A！」


「はははは」



サングラスを素早く顔からむしり取り、明後日の方向へと思いきり、遠投してやったのだった。


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