風柱、拾いました【不死川実弥】

１！ ページ3

・





どういうことかと言えば要するに私、夢女であることがバレたんですよね。彼氏………いや、元彼に。



まあこの令和の時代、ヲタであることを周囲に公言してる人って、そこそこ多いとは思うんですよ。



ヲタな上、ワンチャン夢女であること自体は、セーフかもしれない。


ただしそれは……………見る専読む専に限る、かもしれません。




だってね、ちょっと想像してみて下さい。


もしあなたの恋人が、二次元キャラとのウフンでアハンなお話を(ニヤニヤしながら)書いていて。

しかもそれを、同じ趣味の愛すべきお仲間達にサイト上で『こんなん書いたよ読んで〜♡』なんて、積極的に晒していたとしたら……？




まあさすがに、引く人の方が多いんじゃないかと思うんですよね………多分ね、多分。ごめんだけど。
(理解ある彼氏彼女さんをお持ちの方は、放しちゃダメだよ……？)



まあだからこそ私も元彼に、「自分で夢しょ書いてる」ことだけは隠してきた訳です。

ええ、それはもうひたすらに。



『……何であの時だけでも、通知オフにしとかなかったんだ私！！』


「いや通知どーの、って問題じゃないから」


『そもそもあの日、新作なんか立ち上げなければ……！』


「もはや何言ってんのかわかんない」



あ、うん。すまんな。




………………まあとにかく。



恐らくはちょいちょい連続した、メールの着信を告げる振動。


その都度スマホ画面にポップアップで現れる、微妙に怪しいサイト名(運営様すみません)が原因で。



私の夢しょ愛好家としての一面がついにバレ、結果フラれたというのが、1週間ほど前に起こった現実なのでした。


…………以上ですけど何か？(半ギレ)



『でもせめて、見て見ぬふりくらい……』



諦めの悪い私のそんなボヤきに、親友は「まだ言うか」と鼻を鳴らす。



「だってバレた所でさ、Aは辞められるの？ その夢しょとかいうやつ」


『………』


「………ま、次は似たような趣味の男、探すんだね。精々がんばって」


『あい……』



似たような趣味、かあ………


求む夢男？

………………夢女に対する割合少ねェよな多分。




クソがァ！！！(運命のオトコ・風柱リスペクト)


・

０！→←２！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す