ー3 ページ14
・
『っ、申し訳ございませんでした!!』
連れ込まれた先はファミレス、前に座る釘崎さんと虎杖くん、それと隣の彼へ交互に頭を下げた。
浮気相手と私に勘違いされた釘崎さんは思いきり舌打ちをし、虎杖くんは遠慮なくゲラ笑っている。
もちろん彼は、馬鹿デカい溜息だ。
「ないわー、ほんっとないわー。この私が伏黒と?しかも浮気相手に成り下がるとか?」
あるわけねぇだろ!と叫んだ釘崎さんに、大きなメニュー表を、捧げ持つ格好で差し出す。
『本当に本当にすみません。お好きなものを、どうぞお好きなだけ……』
「っっっしゃ!」
苦しゅうない、と返されたのは、許されたと思っていいんだろうか。やっぱこの人、仲良くなれそうな気がする。
オーダーを済ませてからドリンクバーを取りに行き、ようやく全員(主に私)が落ち着いてきたところで。
「で? 伏黒とAは、いつからどんな関係なわけ?」
「あーそれ、オレも聞きたい!」
さっきの醜態を思い出せば、恥ずかしいやら情けないやら、だけど。
…………ごめんそれ、私も伏黒の口から聞きたい。
彼は多分、あまり他人に騒ぎ立てられるのは好きじゃない。ような気がしていた。
面倒くさいと、思ってるかもしれないけど。
あぁ、とコーヒーに口を付けながら、彼は小さく応じた。
「………まあ、同じ中学の同級生で」
「あ、伏黒がやんちゃしてた頃」
ひひひ、と笑い合う釘崎さんと虎杖くんはもう、色々と知っているらしかった。
やんちゃ…………というよりは、尖ってたって印象が強い。いわゆるヤンキーとは違って。
「中3のバレンタイン………2月か。そっから付き合ってる」
『覚えてんの?!』
「は? 当たり前だろ」
何言ってんだ、と眉を寄せる彼を、やっぱり大好きだと思ってしまう。
悩んで悩んで、バレンタインに渡したのはチョコと告白の言葉。両方受け取ってもらえた時は、自分の頬を何度もつねったっけ。
そっかあ、ちゃんと。
_____伏黒の彼女だったんだね、私。
・
479人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひよ(プロフ) - まる麺さん» まる麺さま、はじめまして!コメントありがとうございますめちゃくちゃ嬉しかったです♥ ぶっ通し…!眼精疲労は大丈夫でしょうか、、でも胸焼けして頂けたようで良かったです😭 (10月29日 11時) (レス) id: 03402cf4a3 (このIDを非表示/違反報告)
まる麺 - 最初から最後までぶっ通しで見ましたが甘々で胸焼けしますね!とっても良いです!素晴らしい作品をありがとうございます! (10月29日 3時) (レス) @page38 id: 1349e0699e (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - ナミさん» つまり、メアド要の「ログイン」をしなければのりません。ナミ様の下記の端末ですと非ログとお見受けしますので、、そちらからでは閲覧できないかと思います。大変申し訳ありませんが、可能ならログインしてプロフィールを取り、設定をお試し下さいませ! (2023年4月8日 14時) (レス) id: 03402cf4a3 (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - ナミさん» ナミ様、はじめまして!コメありがとうございます♥️ 嬉しかったです!こちらの続編ですが、アール18フラグを立てているため、アール18作品を閲覧できるように、マイページ→設定→コンテンツの設定にて「18歳以上ですか?」に「はい」のチェックが必要です。 (2023年4月8日 14時) (レス) id: 03402cf4a3 (このIDを非表示/違反報告)
ナミ - 初コメ失礼します!すごく面白かったです!質問なのですが,続編ってどうすれば見れますか?分からなくて…,もしよろしければ教えてください!! (2023年4月8日 11時) (レス) id: cbde72f558 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ