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16:差し出されたそれは ページ16

side 不死川実弥






す、と脇に置かれた茶碗で、Aが戻ってきたことを知る。

こいつは、気配すら感じさせない時があった。





皿に移しかえられた菓子をひとつ摘み、Aに差し出す。


頭を下げてからそれを手のひらに受けたのを見て、自分もひとつ、口の中へと放り込んだ。

途端に広がる甘さ。





さすがに疲れを感じて、目を閉じる。

日差しの暖かさと静まり返った屋敷は、心地良かった。








Aはそれでも器用だったらしく、きちんと教えてさえやれば、家事などはそつなくこなした。


身の周りの世話のため屋敷へ通う隠達と、共に立ち働く姿は真面目そのもので、これならいずれ、どこかで働くことも出来るだろうと安堵し。




小鳥程度にしか食べられなかった食事の量は少しずつ増え、とても十四という歳には見えなかったその身体も、二回りは大きくなったから。





後はそう。

声さえ出るようになれば。







くい、と軽く引かれた隊服に気付き、Aへと視線を戻す。



「………何だァ」



正座したまま、珍しく落ち着きのない様子を見せたAに問いかければ、自身の背後からもうひとつ、差し出してみせたもの。





それは俺の、好物だった。



17:遠い、あの日の→←15:悪くないと思った



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設定タグ:鬼滅の刃 , 不死川実弥 , 風柱   
作品ジャンル:恋愛
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ひよ(プロフ) - あさひゆうひさん» 大変真面目なコメントを頂き、(私が)恥ずかしくなっております…!! 読みやすさは意識したところなので、褒めて貰えて嬉しいです!! しみじみと「これ過去イチ好きだわ」と言われた時はガッツポーズでした。いつもありがとう!! (2021年11月24日 20時) (レス) id: a2712468ed (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - ひこさん» ひこさま、コメントありがとうございます!! そう言って頂けてすごく嬉しいです! 次作は年明けになってしまいますが、、またお時間あれば読んでやって下さいませ!! (2021年11月24日 20時) (レス) id: a2712468ed (このIDを非表示/違反報告)
あさひゆうひ(プロフ) - 完結おめでとうございました。私が思う風柱様そのものでした。原作に近いしんどさのお話。読んでいて本当に苦しかったです。重たいお話なのに、とても読みやすく、一つ一つの言葉選びに脱帽しております。大好きなお話がまた一つ増えました。 (2021年11月24日 17時) (レス) id: 9c7376e839 (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - あいすさん» あいすさん、コメもメッセもありがとうございます!! こんなテンションの話なのに、、気に入って貰えたみたいで嬉しかったです!! あいすさんも更新頑張って下さいね! (2021年11月24日 15時) (レス) id: a2712468ed (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - misakimiさん» misakimiさん、コメントありがとうございます!! 続きが読んでみたいと言って頂けるのは、本当に本当に光栄です!! ……なんですが……この話は、ここで終わるのが納まりが良い気もしておりまして。。ご期待に添えず、本当に申し訳ございません…!!(土下座)  (2021年11月24日 15時) (レス) id: a2712468ed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひよ | 作者ホームページ:ありません  
作成日時:2021年11月19日 11時

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