気づかないフリ＿KH ページ28
2008年
イメージ歌
ブルームーン／WEST．
俺は”運命”を信じてる。
電車に乗る時、信号を待つ間も、もしかしたら”運命の人”に出会うかもしれないと思ってドキドキしてしまう。
君は俺たちの出会いをレッスン室の前だったと話すけど、本当はそれが初めてじゃなかっただ。
ある時、会社でヒョンたちとすれ違ったことがある。俺はドンヘヒョンを見て、そのビジュアルに驚いた。こんなかっこいい人が、まるで少女漫画から出てきた主人公のような人がいるんだと。
そんなヒョンのビジュアルに驚いている時、ヒョンと仲良さげに話している君を見つけた。こんなに可愛い人が、綺麗な人が、まるでおとぎ話から出てきたような人が本当にいるんだと思った。
Aは覚えていないらしいけどね。
ソラ「キュヒョナ？」
まさか自分がSJのメンバーになって、君と一緒に過ごすことになるなんて思ってなかった。
俺を韓国でできた初めての友達だと言うA。
でも、俺はお前のことまだまだ何も知らない。
ソラ「ねぇ、なに？ㅎㅎㅎ」
「充電中…」
ソラ「なんか変だよㅋㅋㅋ」
君はちょっと目を離した隙に直ぐにどこかに行ってしまうようで、消えてしまいそうに儚い。
何でも顔に出るのにさ、本当に大切なことは胸の奥で仕舞っておこうとするでしょ。
なんかのためにちょっと無理して笑ったりしてて、俺は気づかないフリできないんだ。
「…」
…ねぇ、どうしてそんな表情でヒョンを見てるの？
ヒョンを見る度に泣きそうな顔して、ヒョンに嫌なことされた？そんな訳ないんだけどさ。
伸ばしていた髪を急に切ったのも何か関係してる？
「A、」
ソラ「ん？」
俺にはそんな顔しなくていいよ。そう思いながら、俺を見て笑う君が眩しい。
「よしよし…」
ソラ「やー、子ども扱いしないでよ」
「いい子いい子」
ソラ「やー！ㅋㅋㅋ」
もっとワガママになっていいよ、君を困らせる全部を分けてくれるまで待つからさ。
前に一度、「僕が幸せになってもいいのかな」って言ったよね。良いんだよ、もう幸せを受け取っても良いんだよ。これ以上何も望めないくらい幸せになろう。
今はただAの頭を撫でてそばにいる。
ヒョンを見つめる表情が違うってことはまだ気づかないフリをしとこう。
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作者名：りんご | 作成日時：2023年10月9日 17時
