・RW ページ12
ガチャンっ、バタンっ
と聞こえて何事かと思って玄関の方へ行くとAが倒れていた。
「えっ、どうしたの！？」
ソラ「ひょん、、、水を、」
死にかけの表情と声でそういうAに僕は慌てて水を出す。お昼ご飯を食べるためにリビングに居たみんなも何事かと眉間に皺を寄せてる。
YS「何かあったのか？」
SM「なんかすごい疲れてる感じだけど…」
ソラ「それが、、ほんと、怖かった、、」
KH「どうしたの」
ぺたっと座り込んだAに寄り添う。
汗もびっしょりだし…何事？？？
ソラ「さっき、部屋の前にサセンがいて、、」
「えっ、」
ソラ「鉢合わせちゃって、思わず逃げたんだけど、、」
そういえばさっき「きゃー！」って声が聞こえた。
僕らの部屋の前だったんだ…。
ソラ「エレベーター乗って1階まで降りたら、もう一個のエレベーターで先に降りてきてて、、追いかけてきたから逃げたの、」
KH「撒いてきたの？」
ソラ「それが、、途中でその人たちが車乗ってさ、」
SM「は？」
ソラ「車で追いかけ回されて、、まぁ撒いてきたんだけど、」
「え？」
ソラ「ほんと疲れた…車相手ははさすがに疲れる…せめて自転車とかさぁ、、相手疲れ知らずの車だよ…？」
SM「いや、そこじゃないでしょ！」
KH「お前、車撒いたの？」
ソラ「うん…」
「走って？」
ソラ「うん」
KH「バケモノ？」
ソラ「え？」
なに、その心外ですって顔？？
車撒くってなに？？？
ソラ「はらぺこだったのに…ちょっとシャワー浴びてくる…」
のそのそと歩いて12階へ行ったAを僕らはぼう然と見送った。
YS「まぁ……怪我は無いようだしそれは良かったな」
SM「でもほんと危ないよ。車で追いかけられるなんて、怪我どころじゃすまないかも…」
「うん…気をつけなきゃね…」
KH「…車を走って撒こうって思う？」
キュヒョンの問いかけに僕らは首を横に振った。
仕事から帰ってきたメンバーにもAの話をして、気をつけるように確認した。そして、Aの脚力の凄さも改めて確認させられた。
本人はキョトン顔だったけどね。
この話は後に、サセンの車を走って撒いた事件として語られることになる。
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作者名：りんご | 作成日時：2023年10月9日 17時
