ＶＳサセン ページ11
2008年
突然だけど、ファンの中にも宿舎まで来るファンの人がいる。僕らの私生活の方に入ってこようとする人たちだ。
その人たちのことは”サセン”と呼ばれている。
そう、例えば、今、目の前にいる人のこと。
『……まずい』
時は少し遡って数分前のこと。
「お腹すいた…」
こういう時は下の階に行くに限る。
確か今日はリョウクヒョンもいるし…、下の階の冷蔵庫に作り置きがあったはず、
宿舎に鍵をかけて下の階へ〜。
「ふふふ〜ん…♪」
少し気分が良い僕は鼻歌なんかも歌って11階へ来た。
そんな気分も一気に冷めて、頭が「…」となったのは部屋の前に女の子が数人いたから。
まさか、セキュリティーをくぐってここまで来たの…？
ていうか、なんでここだって知ってるの…？
何をしようとしてるの…？僕らの家に…？
そんな考えを頭の中でグルグルと巡らせていると、女の子たちがこっちを見た。
そして、冒頭に戻る。
「「キャー！！！」」
悲鳴にも似た声に体が震える。
走ってこっちへ向かってくる女の子たちに、僕は思わず走ってエレベーターに乗り込んでボタンを連打した。
女の子達が来る前に閉まった扉。
さて、どうしたものか…。
12階にもどる？
いや、階段で行かれてたらまずい。
そしたらどこかの階で帰るのを待つ？
いや、一般の住人の方の迷惑になるかも…。
一旦、下に行ってみるか…。
エレベーターは1階に向かって動き出した。
すると6階のボタンが光った。
誰かが入ってくる…！
少し身構えていると扉が開いてそこに居たのは住人の方だった。
「アニョハセヨ」
👨「アニョハセヨ〜」
頭を下げて挨拶をする。
ほっと胸を撫で下ろす。
するとまた4階、3階で人が乗ってきた。
あのサセンではないから良かったと思っていると1階について僕も住人の方に紛れてエレベーターを降りた。
良かった、女の子たちいない、、もどr「「キャー！！！ソラ！！！」」
「っ、！！」
もうひとつの方のエレベーターで先に降りてきていたらしい女の子たちが僕に向かって走ってくる。
僕は条件反射的にダッシュでエントソラスを飛び出た。
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作者名：りんご | 作成日時：2023年10月9日 17時
