目が覚めたらそこは「大好きな世界」でした。【暗殺教室】 (ページ5)

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意識が戻って翌日、私の元には大勢の見舞い客が来た。元E組の皆だ。予定が合わなかった子はいないが、それでも目が覚めてからすぐ皆の顔を見れたのは嬉しい。

中学生の頃とは違って、皆少し大人びていた。
メイクをしている子もいる。いかにもJKという感じだ。

「ったく、心配かけやがって。」

「でもホント良かったよ、目が覚めて。」

新しい環境になって、忙しい身でも私のことは気にかけてくれていたそうだ。皆、優しいなぁ。

「Aちゃんも死んじゃったら私もう生きていけない…」

陽菜乃が涙目で私の手を握る。ありがたいことに、私は陽菜乃にとても好かれているのだ。元々細かったけれど、私のせいか前より痩せて見える。

「ごめんね、陽菜乃。」

私はもう片方の手で陽菜乃の頭を撫でた。

「A、コーヒーかミルクティーどっちがいい？」

「ミルクティー！」

カルマくんはまだ歩くのがおぼつかない私のために飲み物を買いに行ってくれたのだ。感謝を述べてそれを受け取ると、周囲からジトっとした視線を感じた。

「まぁ…何となくわかってたけどさ。」

「お前ら付き合ったんだな。」

そういえば、昨日今日の話でまだ報告していなかったな。前原の言葉に頷くと、拍手が沸き起こった。病室ということもあり、少し小さめに喜びを叫ぶ者もあった。

「はぁー！やっとくっついたわね。」

「あんな焦れったい片想いもう見たくないわ。」

「Aちゃん、おめでとう！」

私の友人も祝福をしてくれた。1番相談に乗ってくれた莉桜は、呆れながらも嬉しそうだった。

皆と話していると時間はあっという間に過ぎ、もうそれぞれが帰宅しなければいけない時間になっていた。

「…皆、ありがとうね」

改めて、私はお礼を言った。

「こちらこそ、生きてくれてありがとう」

予想外にも感謝返しをされてしまい、涙腺が緩む。

"生きてくれてありがとう"

その言葉は私がこの世界に受け入れられたという証でもあった。この世界で生きていてもいい、それと同義であった。

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