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「何してんの。巻き添え食らいたいの」
「カルマ君…」
「色々聞きたいことはあるけど、今は皆茅野ちゃんを助けることに必死なんだよ。アンタに余計な心配事増やされたくないんだけど」
彼のその言葉に、私は はっとした。
無意識に炎のリングの間近に来ていたのだ。
もうあと一歩で怪我を負うところだった。
皆になんの説明もせず、逃げるところだった。
「逃がさないから」
「…うん」
「殺せんせーにもアンタにもちゃんと説明してもらうからね」
「うん」
現実に引き戻されて、震える私の手を彼は掴んだままだった。私が逃げないように。
目の前で繰り広げられる攻防は激しさを増し、とうとうカエデが触手に精神を殺られてしまった。
「ホラ 死んで殺せんせー!! 死んで!! 死んで!!!」
カエデは何度も死んでと叫ぶ。しかし、今にも死にそうなのはカエデの方だった。前世で見た時より、苦しそうで、悲しそうで、余計に心に刺さった。
「早くｯ 死んでｯ！！！」
ぱち、と目が合った。途端、彼女の頬を涙が伝った。それでも、彼女は攻撃を辞めなかった。否、辞めれなかった。
「手伝ってください！！」
顔だけを分身させた殺せんせーが私達に助けを求めた。自分が心臓に触手を誘導するから、どうにかして殺意を忘れさせて欲しいと。
先生が先に死ぬかもしれない、そんな不安が皆の頭に横切った。
「上手いこと致死点をずらすつもりですが…まぁ先生の生死は五分五分でしょう」
「五分って…そんな」
「でもね。クラス全員が無事に卒業できないことは…先生にとっては死ぬことよりも嫌なんです」
全員が息を呑んだ。殺せんせーの分身が保てなくなり、E組全員がどうするか、悩んだ。1番思考を働かせているのは、彼だった。
ｽﾞﾄﾞﾝｯ
カエデの触手が殺せんせーの心臓に突き刺さった。
「殺ッ…タ……」
その瞬間、殺せんせーはカエデを拘束した。
「君のお姉さんに誓ったんです。君達からこの
ダメージを受け続ける殺せんせーと動揺したカエデの前に、渚が立った。
そして、カエデの唇に自身の唇を重ねた。迷えるうさぎに逃がさないと絡みつくヘビのようなキス。我に返り、動揺したカエデは気絶してしまった。
「殺せんせー。これでどうかな」
「満点です渚君！今なら抜ける!!」
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クラスペディア(プロフ) - とても面白いです！続き楽しみにしてます！ (2019年11月30日 12時) (
レス) id: 62ecb839ba (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨコマメ(プロフ) - とっても面白いです！応援してます！！頑張ってください！！ (2019年8月6日 15時) (レス) id: e0e3b2ec8d (このIDを非表示/違反報告)
Liar.@旧雪の飴 - めちゃんこ好きです！！！これからも頑張ってください！！ (2019年7月15日 22時) (レス) id: 1ec8cf476f (このIDを非表示/違反報告)
朱桜よろん - こんなに素晴らしい作品を……ありがとうございます……！次に更新されるのを楽しみに待ってます！頑張ってください！ (2019年7月1日 18時) (レス) id: 04adea9d04 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - すごく面白くて好きです！更新されるのを毎日楽しみに待っています！ (2019年7月1日 17時) (レス) id: 14b092647b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜桃 | 作成日時：2019年6月10日 21時
