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「進路相談？」
死神との対決を終えた私達はまたイベントに誘われた。進路相談…それは自分自身を見つめる機会であり、家庭によっては戦争沙汰になるものである。
進路希望…ねぇ。
渡された1枚の紙には第1志望校となりたい職業を２つ書く欄があった。第1志望に行かせる気満々だ、うちの先生は。なんと手厚い…
少し悩んで、私は県外の高校名を書いた。
そして、自分ではない私の夢を。
「Aちゃん書いたー？」
「うん。見せないけどね」
「えっ！知りたいのに〜！」
ダメだよ。卒業したら、二度と関わらないようにしなくちゃいけないの。だから、秘密。
*****
「じゃ、行ってくるね」
「ぶー」
頬を膨らませたゆるふわ少女を置いて、私は殺せんせーのもとへ向かった。
「失礼します」
「おや、Aさんでしたか」
ヌルフフフ、と笑う彼の前に座り、始まりの挨拶をする。殺せんせーは私の書いた進路を見て、少し固まっていた。
「…Aさんなら大学附属の難関高校でも受かるでしょう。なぜ、わざわざ県外に？」
殺せんせーは椚ヶ丘周辺の大附属高校の方が進路に1番近いことを知っているからこそ聞いているのだろう。わざわざ遠い所まで行かなくても、叶う進路だから。
「離れなくちゃいけないの」
カルマ君から、ビッチ先生から、皆から__
この世界から。
本当は離れる必要なんてないのかもしれない。
でも、これ以上物語に浸る資格はないんだ。
ノエルが言った。私は異分子だと。
たまたまこの世界に来ただけの生霊だと。
辛辣だが、真実だ。
「県外の学校についてはまた今度ゆっくり話し合いましょう。それにしても…君の将来の夢は素晴らしい」
___児童福祉司
それは子供が抱えている家庭では解決不可能な問題についてその親子と話し合い、解決へ導く人のことである。
「私は…親からの偏った愛が、期待が、どれだけ痛いか知ってる。見てもらえないことが、愛されないことが、どれだけ苦しいのかも…痛いくらい知ってる。私は未来ある子供を守りたい。私と同じ痛みを味わってほしくない」
それと、暗い未来を見ていた彼女を私が自由にしてあげたいのだ。だから彼女の望むであろう進路にした。私が死んだ時、大丈夫なように。生きていけるように。
殺せんせーは花丸です、と笑って言った。
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クラスペディア(プロフ) - とても面白いです！続き楽しみにしてます！ (2019年11月30日 12時) (
レス) id: 62ecb839ba (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨコマメ(プロフ) - とっても面白いです！応援してます！！頑張ってください！！ (2019年8月6日 15時) (レス) id: e0e3b2ec8d (このIDを非表示/違反報告)
Liar.@旧雪の飴 - めちゃんこ好きです！！！これからも頑張ってください！！ (2019年7月15日 22時) (レス) id: 1ec8cf476f (このIDを非表示/違反報告)
朱桜よろん - こんなに素晴らしい作品を……ありがとうございます……！次に更新されるのを楽しみに待ってます！頑張ってください！ (2019年7月1日 18時) (レス) id: 04adea9d04 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - すごく面白くて好きです！更新されるのを毎日楽しみに待っています！ (2019年7月1日 17時) (レス) id: 14b092647b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜桃 | 作成日時：2019年6月10日 21時
